やっぱり私には「さんかく」はつらい…！と改めて思わされた素敵な作品でした。素敵な恋の話にはいつも「選ばれなかった人」がいて、あっさりとかっこよく去っていく人が多い気がしますが、このお話はタイトルが伝えるように、「さんかく」でなければならなかった痛みが優しく、そしてちゃんと痛々しく描かれているような気がしました。結ばれた人の幸せを心から願いながら、自分の痛みに正直でいる姿勢にまで寄り添っていて、読んでいて、そうだよね優しくあれたとしても自分が痛かったことはなくならないよね、と思いつつ、やっぱり皆幸せになってほしいと思わずにはいられない、私にとっては珍しい形のハッピーエンドでした。

2024年09月30日