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【分冊版】瞞

【分冊版】瞞
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作品のあらすじ
商家の若旦那である一之宮は付き合いで顔を出した延年会で舞を披露した青年・狛鵺に目を奪われる。 仲間のお節介で一夜を共にする二人だが、夜伽がはじめての狛鵺は、一之宮の手慣れた振る舞いに舞い上がってしまう。 刹那のひと時は二人の運命を変えていきーー。 そこかの時代の恋物語がここに幕を開ける。
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    商家の若旦那である一之宮は付き合いで顔を出した延年会で舞を披露した青年・狛鵺に目を奪われる。 仲間のお節介で一夜を共にする二人だが、夜伽がはじめての狛鵺は、一之宮の手慣れた振る舞いに舞い上がってしまう。 刹那のひと時は二人の運命を変えていきーー。 そこかの時代の恋物語がここに幕を開ける。
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    兄弟子たちの遣いで酒屋へ向かう狛鵺。そこは以前、夜を共にした一之宮が営む店だった。思わせぶりな振る舞いにすっかり舞い上がる狛鵺。 しかし、一之宮は縁談の話が持ち上がっておりーー?
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    元服を迎えてかなりの年月が過ぎても遊び歩く磐吉に「嫁を取り、跡継ぎをつくれ」という病床に伏せる父親。その言葉に反抗的な態度をとり続ける磐吉。 そんな中、磐吉に淡い想いを寄せる狛鵺が店にやってくる。以前かりた羽織を返しに来たという狛鵺のいじらしい様子を見て、そのまま父親の元へ連れて行き、恋仲だと紹介する。 突然のことで嬉しさと混乱でいっぱいの狛鵺に待っていたのは磐吉の利己的すぎる言葉だった。
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    陰鬱とした気持ちを覗かせながら自身の見合いをこなす一之宮。一方、今までの天真爛漫さからは思い描けないほど切羽詰まった様子の狛鵺に、周囲も驚きを隠せず、狛鵺自身は一之宮への気持ちを断ち切きる苦しみを抱えていた。 そんな二人が再び邂逅したのは狛鵺が舞う能の舞台。お互いの気持ちが交差する中、贔屓の客が狛鵺を夜伽に誘い…。
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    魔が差し、嫌がる狛鵺を欲望のまま抱き潰してしまった一之宮。過去に自分を慰みものにした客たちと同じ過ちを犯してしまったことに自責の念にかられる。 一方、狛鵺は逢うたびに違う一之宮の態度や表情に、彼をもっと知りたいと思うように。絡まりほつれた糸のような二人の関係はどう動くのか。
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    恋慕の情にけじめをつけようと決心する狛鵺の前に現れたのは、想い人の一之宮。 これ以上期待させないでほしい一心で狛鵺は彼の手を振り解き、その場を逃げ出してしまうが…。 後を追う一之宮は再び手を掴み取り、本心を打ち明けることができるのだろうか。交錯する二人の想いがたどり着く先は如何にーー。
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    燃え上がるような艶夜から六年の月日が経過し、今や商家の主人として店を切り盛りしている一之宮。 大繁盛の酒屋に、暖かな家族の存在…一人前の旦那として順風満帆な日々を送っているようだが、狛鵺を想う心の火種はついぞ消えておらず、深夜に逢瀬を重ねる。 形のない愛を確かめるよう、お互いの心に触れる一之宮と狛鵺。 誰にも知られてはいけない蜜月な二人の幸せはいかにーーー。