時は明路(メイジ)。西洋より新しいものが次々と流れてきた時代――医学もまた進歩し男女の他に「第二の性」と呼ばれる「Dom」「Sub」の存在が明らかになった。 「Dom」…支配したい。 「Sub」…支配されたい。 そんな欲望を抱えながら生きている彼らは少数派であり、異端とされ蔑視されるようになる。中でも上流階級においては、家の「恥」として扱われ、世から隠れるように生きていた―― 侯爵家の青閑寺奏羽は「Sub」の性を持ったことで、父から蔑まれ別邸で身を隠すように生活していた。そんなある日、父から定期的に送り込まれてくる「Dom」の男として、男爵家の一条国哉がやってくる。自身の矜持から気丈に振る舞っていた奏羽は、いつものように追い返そうとするも国哉の押しが強いくせに優しい態度に翻弄されてしまう。彼の甘いお仕置きに「Sub」としての本能が抑えられなくなった奏羽は身を任せてしまい…??