この目に映る世界は美しいか、醜いか。生まれつき盲目の少年フリル。村人に虐げられながら生きてきた彼だが、ある日突如として視力が回復する。その目に飛び込んできたのは一糸纏わぬ老若男女の姿。それは「魔眼」と呼ばれる魔法の眼の覚醒の証であった。百の魔眼、百の意思、百の運命が織り成す一大叙事視（じょじし）ファンタジー、ここに視動（しどう）!!

この世の全てが目に映ったあの日。ぼくは確かに生まれたんだ。“破滅の魔眼”を探し、世界を見極める旅に出たフリルは王都グランドレスで帝国の襲撃に巻き込まれてしまう。なんとか襲撃を退けることはできたものの、初めて目撃した戦いの恐怖と責任に圧倒され、旅を投げ出してしまいかけたフリルの前に現れたのは…？ 明かされるフリルの過去。 次々に現れる“魔眼具眼者”たち。一大叙事視ファンタジー、覚醒の第二巻!!

「醜い」とは悪なのか。“魔眼”の力をつかい、村中の男を虜にしたファム。しかし、その力を行使した裏には、ルッキズムという差別があった…。人は「目に見えた」ものにどれだけ囚われてしまうのか。 曇りなき眼を持つフリルは、不条理が複雑に絡み合う世界をどう見るのか。どうしようもない世界の姿。そして虐げられた者たち。目に映るもの、その奥まで見通すんだ。百の魔眼が織りなす一大叙事視、第三幕!!

“視”雄決する大戦、勃発！ 勘違いから峡国での労役を課されてしまったフリル。初めての労働に、どこか喜びを覚えるフリルだが、その裏では非常事態が発生していた。帝国の峡国への侵攻。徹底抗戦の構えを見せる峡国の王・プラトンだが、圧倒的な戦力を誇る帝国に苦戦を強いられる。しかも、侵攻軍の指揮を執るのはまさかの帝国のトップ・視皇帝のようで…？