「あなたの歌声に、この心を奪われてしまったから！」 両親の営む小さな酒場で働くフィアノは、歌うことが大好き。 その美しい声と明るい性格で男たちに言い寄られることも多いが、今の生活でじゅうぶん幸せだからと恋愛に興味が持てずにいた。 そんなある日、フィアノは第一王子・アレクス主催の園歌会に参加することに。 来てくれた皆様に、精一杯歌を届けましょう――って、声が出ない！？ 声を奪われた歌姫と恋を知らない冷淡王子の、歌声が結ぶピュアラブストーリー。

もう皆の前で歌えなくなるかもしれないと悩みながらも、フィアノは一人、歌を口ずさんでいた。 それを聴いたアレクスは、やっと歌姫を見つけたと彼女を丁重にもてなすが、事態が飲み込めないフィアノ。 町娘のあたしなんかに、一国の王子様がどうして？ しかし、アレクスから向けられる熱いまなざしに、思わずときめいてしまい――？ 声を奪われた歌姫と恋を知らない冷淡王子の、歌声が結ぶピュアラブストーリー。

フィアノが声を取り戻すことを一心に願い、そのためならどんなことでもしようというアレクス。 彼の熱烈な言葉に心動かされたフィアノは、アレクスを素直に頼ることにして……？ 声を奪われた歌姫と恋を知らない冷淡王子の、歌声が結ぶピュアラブストーリー。

声が出ないのは、「呪い」のせい――？ アレクスの従者・ディートの思いもよらない発言に、戸惑いを隠せないフィアノたち。 「呪い」って何？　誰がそんなことを？ 困惑しつつも話はなんとかまとまり、家へ帰ろうとするフィアノだが、アレクスのふとした一言に心乱されて――。 声を奪われた歌姫と恋を知らない冷淡王子の、歌声が結ぶピュアラブストーリー。

フィアノの声が出ない原因を探るため、アレクスたちは変装して街へ行くことに。 普段は出歩くことのない街を物珍しく眺めていたが、道でフィアノに絡んできた騎士団員に警戒を強めるアレクス。 彼が親しげにフィアノの手をとったその時、アレクスは思わず彼女を抱き寄せて……？ 声を奪われた歌姫と恋を知らない冷淡王子の、歌声が結ぶピュアラブストーリー。

園歌会が成功に終わり、これでアレクスの寵愛を受けられるはずと悦に入る辺境伯令嬢・オルガ。 しかし、フィアノが御用邸に出入りしていたと知った彼女は怒りに震え、アレクスへの異常な執着心をむき出しにする。 一方、そんなことなど知らず、医者の言う薬を求めて薬屋へ向かったアレクスたちだったが、その薬は入手困難だと言われてしまう。 みんなが途方に暮れる中、フィアノはあることを思い出して――。 声を奪われた歌姫と恋を知らない冷淡王子の、歌声が結ぶピュアラブストーリー。