このまま二度と目覚めなければいいのに―――。毎夜薬を飲んで眠りにつく不眠症の泉（いずみ）。客室乗務員を辞め、借金返済のため銀座（ぎんざ）でホステスを始めた。そこで泉が出会ったのは、父親の面影をもった樹医のオジ様と、二人の大きな少年たち。東京の真ん中で複雑に絡み合う、オトナのラブストーリー!!

借金返済のため、銀座（ぎんざ）でホステスとして働く泉（いずみ）。ある日、彼女は幸純（こうじゅん）という樹医と知り合う。ファザコンである泉は、亡き父の面影を彼に重ね、しだいに惹かれていく。しかし彼は泉に言いよる是宇主（ぜうす）、さらには泉とルームシェアしている羽出須（はです）の父だった。問題を乗り越え、結ばれた二人だったが―!?

ついに幸純（こうじゅん）と結ばれた泉（いずみ）は、彼の家に住むことになった。彼の双子の息子・是宇主（ぜうす）と羽出須（はです）に迫られる中、幸純に女の影があることを知ってしまう。思い悩む泉は睡眠薬を飲んで眠りにつくが、目覚めたとき、隣には是宇主の姿があった。そして幸純に見られたことを知った泉は、彼の家を出るが……。

是宇主（ぜうす）との仲を幸純（こうじゅん）に誤解された泉（いずみ）は入江（いりえ）家を出て、莉々子（りりこ）ママの家に居候しながら店に出ている。しかし、幸純が店に訪れることはなく、来るのは彼の息子の是宇主と羽出須（はです）。是宇主に熱烈に迫られ、次第にほだされていく泉は、彼との同棲（どうせい）を決める。だが、羽出須に「泉をさらいに行く」と言われ…!?

誤解も解け、幸純（こうじゅん）とよりを戻した泉（いずみ）は、彼からのプロポーズを受けて結婚を約束する。それを知った是宇主（ぜうす）は、暴走して泉に迫るが失敗。挙句に血を吐いて病に倒れてしまう。歪（ゆが）んだ愛情を長い間抱えた入江（いりえ）家の闇（やみ）が、ついにすべて明らかに!?　そして泉が真に憩える場所はできるのか!?　必読の完結巻!!