時は平安。花の都・京に、それはそれは美しい光り輝くような殿方がおりました。世紀のプレイボーイ、その名は光源氏！　ひょんなことから光源氏のお世話係となった菜の君は、幼いときに結婚の約束を交わした名も知らぬ若君を想う日々。そんな彼女の前に現れたのは、京の町を騒がす疾風（かぜ）という夜盗で……!?　『あさきゆめみし』や『はいからさんが通る』を生んだ、巨匠・大和和紀の初期の名作が、ここに甦る!!

夜盗・疾風（かぜ）と愛を誓いあった菜の君だが、強い絆で結ばれた初恋の人・光源氏とも離れられない。ふたりの間で揺れ動く菜の君。 そんな中、疾風を捕えようと検非違使庁の女長官・夜叉姫が乗り出してきた。追い詰められる疾風に新たな罠が!?　一方、菜の君にも紫の宮というライバルが出現して……!? 　痛快！　ロマンティック!!　大和和紀の原点的作品とも言うべき、『源氏物語』ラブ・コメディー、堂々の完結巻!!