あなたはデートＤＶという言葉を知っていますか？　1人の女性漫画家が、変名にしてでも描きたかった自分の過去。それは人生で初めて付き合った彼氏から、ある日を境に始まった心と体への暴力に怯え続けた日々のことで…。なぜ、包丁を突き付けてくる恋人と4年ものあいだ別れられなかったのか。これはあなたの身近な人を、デートＤＶの被害者にも加害者にもさせないための物語。Ｖくんと私の第1話・第2話の2話を収録。

人生初めての彼氏・Vくんから顔を握り拳で殴られたたまこ。その後の彼の優しい言動を見て、これはちょっとした男女のいざこざの範疇であると思いこもうとするが、話を聞いた専門学校の友人達からすれば、もうすでにまごうことなきDVだった。当事者のたまこばかりがそれに気付けないまま、今度はVくんから言葉の暴力を浴びせられ始めることに…。Ｖくんと私の第３話・第４話の２話を収録。

ＶくんからのデートＤＶに堪えられなくなったたまこは、ついに別れ話を切り出す。だが、Ｖくんから泣きながら別れないように懇願され、自分が加害者で彼が被害者のような錯覚に陥ったことで、たまこの心は揺らいでしまい…。そんな中、駆け出しの漫画家のたまこの作品が新人賞にひっかかるが、それが引き金となり、またもＶくんの異常な行動が始まることに!! Ｖくんと私の第5話・第6話の2話を収録。

包丁を突き付けてきたＶくんに、ついにマインドコントロールまでされるようになってしまったたまこ。ある日、突然Ｖくんから深夜にかかってきた電話は「今からオレ死ぬ」というもので…自分のせいで彼が死んでしまうという恐怖から、急いで駆けつけるが！？ たまこは仕事のプレッシャーも重なり不眠症になりながらも、Ｖくんとの健全とは言い難い交際を、気づけば4年も続けていた…。Ｖくんと私の第7話・第8話の2話を収録。

友人カップルの協力を得て、Ｖくんと別れる決心をしたたまこ。しかし、彼がすんなりとたまこからの別れ話を受け入れるはずもなく…たまこはある対向策を講じる！ 時間は流れて、たまこは担当編集者から、現在進行形でパートナーにたまこがＶくんに4年間されてきたことと同じようなことをされて悩んでいる人達へ向けて、その出来事を描いてみませんか？と提案されて…。Ｖくんと私の第9話・最終第10話の2話を収録。