誰かの「心の扉」を開けてみたいと思いますか――？ 心を犯す男、鍵師。彼に開けられない“扉”はない。人の心の奥深く、潜在する本心を暴くことに鍵師の快感はある。『鍵師』の他、森の奥で暮らす美しい娘と美しい母親の物語『Mother』や、少年だった15の夏――遠野での蝉の絶叫と荒い息づかい、汗ばんだ肌の感触の想い出が、最期に受け入れられる時を描く『夏至邂逅（げしかいこう）』など、心に突き刺さる短編も収録。

誰にも覗かれたくない「心の扉」ありますか？ 「大丈夫…楽にして…。こうして直接“心”をいじられると、最高にイイでしょう？」。心に指を入れてイカせてあげる男、鍵師――。彼の指で女の真実が暴かれる時、皮肉な現実が見えてくる!! 痩せていると愛されると思いこんだ女性。彼女の心の奥底の感情が、鍵師によってこじ開けられる、『風花』。愛する人しか目に入らなくなった女性が、「永遠に二人だけの世界」を切望する『楽園』など、鍵師が犯す心の奥底――。

あなたの「心の扉」を開けに来ました――。心を犯す男、鍵師。彼に曝け出された本心は、次々と衝撃的な真実を伝えていく。暴かれる快楽は、恋に溺れた時のよう……。聞こえるのは奥底の悲しい喘ぎ――。メル友とのやり取りに依存して、ひとりぼっちじゃないと自分を安心させる女。彼女が親友と信じるメル友の本心を知ったときに起きる悲劇を描く『接続』。父親の存在を「お金を運ぶ働きアリ」、結婚の目的を「新しい寄生先」と考える女を描く『寄生』ほか、鍵師が暴く心のエクスタシー!!

裸の心を曝した人間は、何より淫らで美しい――。本心を隠して扉を閉ざしている「心」に欲情し、その扉を無理矢理に開き、心を犯す男・鍵師。単行本未刊行の続編が、特別描きおろしを加えて電子オリジナル版で登場！