絵本作家の悩み

「女の子が憧れるお姫様ってこうじゃないよね？意地悪されてもけなげに耐えなきゃ」絵本作家志望のミココは、編集から何度も作品の修正をさせられていました。絵本大賞を目指していたミココは、毎回コロコロ変わる編集の指摘に腹を立ててしまいます。

「あんたが絵本？身のほどしらずね」ミココは幼い頃に親に否定されたことを思い出し、「どうせ私にはないよ…！面と向かって反論する勇気なんて…」とヤケになり焼酎をがぶ飲みしてしまいます。そのとき、コップの中に入っていた梅干しがノドに詰まってしまい、ミココは意識を失ってしまうのでした…。

目覚めたら童話の主人公に！？

目覚めたミココは自分の部屋ではなく、高級ホテルの一室のような場所にいました。「これ私！？もしかして…異世界転生ってやつ！？」ミココは鏡で自分の姿を見て、自分がかわいい女の子に変身していることに気づきます。

「や～ぁ、ミココちゃん。ボクはこの世界の案内人ライだよぉ」そこに喋るぬいぐるみ・ライが現れました。「ここは生と死の狭間…童話の世界さ…」ライは、ミココはこのままだと現実世界で死んでしまうと忠告します。

白雪姫としてハッピーエンドを目指す！

「可哀想なミココちゃんに、現実世界に戻れるチャンスをあげる」ライは童話「白雪姫」の世界で、健気な白雪姫としてハッピーエンドを目指せとミココに伝えます。「そんなん作家志望の私にはお安い御用！！」ミココが自信満々で受け入れると、「契約成立だねェ、じゃあ、がんばって」とライは言って、消えてしまいました。

いじわるな母親

「女王様のご帰還～！」白雪姫の母親がお城に帰ってきました。ミココは母親には従順でいようと考え、庭師からもらったバラをプレゼントします。「ご機嫌取り？媚びたところで、縁談の話は無くならないわよ」チビ、デブ、ハゲでロリコンの領主に嫁ぐことになるミココを母親はあざ笑いました。

王子様と結婚すると思っていたミココは、母親に反論します。「お前は私の言うとおりにしていればいいのよ！」すると、母親はミココの頬を叩き、バラを踏みつけました。

「『親』に逆らうから、こうなるのよ？反省しなさい」ミココは、現実世界でも母親に支配されていたことを思い出してしまいます。「逆らっちゃダメだな…大人しくストーリークリア目指そう」とミココはため息を吐きました。

世界で一番美しいのは誰？

「鏡よ鏡！！世界で一番美しいのは誰？」ミココは、母親が鏡に話しかけているのを目撃しました。「王様に心から愛されている白雪姫が一番美しく、世界で一番かわいい」という鏡の回答を聞いて、母親はミココへの恨みを募らせます。

その様子を見たミココは、ライに助けを求めました。ライは、回答の選択肢を間違えると物語はデッドエンドとなり、ミココは現実世界に戻れないと説明します。「イジワルされても健気で愛らしいプリンセスでいれば、最後は王子様とハッピーエンドさ」ライはミココに我慢しろと伝えます。

身勝手な親に支配されたくない！

お城での舞踏会の日、ミココはこのときも母親にいじわるをされてしまいます。母親は男性たちから、ちやほやされているミココが気に食わなかったのです。母親は果実酒をミココにかけて、「大切なお母様に逆らうからこうなるのよ」とミココを叱ります。

（私が大好きな絵本の世界でまで…身勝手な親に支配されたくない！！）意を決したミココはライの忠告を無視して、母親の顔面に思い切りケーキをぶつけるのでした…。