「試してみる？　だって俺、理想そのものなんでしょ？」会社では美人で仕事の出来る女として、みんなに一目置かれている爽花。しかしそんな爽花にはある秘密があった。――それは、脳内に理想の彼氏を作って、毎日えっちな妄想をしていること。そのおかげで27歳にもなって恋愛経験なし、もちろん処女。それでも妄想彼氏のA君以上に素敵な人なんているわけない、と思っていたけれど…。ある日友人に誘われて参加した合コンに、妄想彼氏と瓜二つなイケメンが現れて…！？

「でもそういうところが可愛いんだよな」妄想の彼氏と瓜二つな矢野に出会い、秘密を知られてしまった爽花。ホテルでは未遂に終わったものの、矢野とデートをすることに。意地悪だと思っていた彼の素の表情を見ているうちに、徐々に矢野を意識し始めていく爽花だったけれど…。恋愛経験ゼロには刺激が強すぎて…！？

「だって一緒にいる時間減るじゃん」一か月だけ、いとこの翼を家に住まわせることになった爽花。家事ができる翼に世話をしてもらう日々は、まさに脳内彼氏で妄想していた理想の生活そのもの。そんな中、矢野から「お前ん家で飲もう」と誘われて、翼が不在の家に招き入れることに。同居中のいとこが男だと知った矢野は、機嫌を悪くして…！？

「俺のこと、ちゃんと考えてみて」矢野から告白された爽花だったが、驚きのあまりその場から逃げ出してしまい…。以降、矢野からの連絡が途絶え、爽花はどうするべきか思い悩んでいた。一方、翼は爽花の首筋につけられたキスマークに気が付いて、ひとつの決心をする。

「告白の返事、しに来たの」いとこの翼に告白され、矢野と翼の間で揺れ動く爽花。矢野のことは、見た目が好きなだけなんじゃないか。一緒にいて気楽な翼のほうが──。そんな中、先日の合コンにも来ていた矢野の先輩と偶然出会い、矢野が周りからどう思われているかを知ってしまって…。

「…ごめん、今日ずっとキスしたくて我慢してたから」晴れて恋人同士になった爽花と矢野。生まれて初めてホンモノの彼氏とデートをすることになった爽花は、楽しみにしすぎるあまり、準備に手間取って遅刻してしまい…。しかし、先に待っていた矢野の反応は意外なもので──？