――まずは7月から好評発売中の、「勤務時間外、隣人の上司はケモノになる。」単行本、第2巻の見どころを教えてください。
見どころか~…やっぱり2人がやっとくっついたところが見どころかな~と思います。
――一度、2人の距離が離れてしまった所で、互いが本当の気持ちを打ち明ける展開、本当に素敵でした!
涙腺にもグッとくる告白シーンになりましたね!
「泣いた」って言ってくれる人もいて、マジで!?ってなりました(笑)
――まだ第2巻ご覧になっていない読者様がいらっしゃいましたら、 是非、見届けて楽しんでいただきたいですね…!
あと、前に単行本発売した時のインタビューで、 風呂上がりに桃香の頭を部長が拭いてあげてるところが好きって答えたんですけど、 もう一個好きなシーンで挙げようと思ってたのが、「12話の部長と奏太が対面するシーン」で、 もうしょっぱなから部長が営業スマイルで威嚇するところ(笑) あのシーン描くのめちゃくちゃ楽しかったんで(笑)
――今作は、第1巻のあとがきでも九重先生史上、もっとも エロい作品になったという事でございますが、確かに本作は濃厚なエッチシーンが魅力的ですね。
そこでエッチシーンを描く上でのこだわりやポイントなどはございますでしょうか?
やっぱ人間の裸を描くのってバランス崩れたりしやすいんで、そこはやっぱり注意するかなと思います。
あとは絶対エッチシーンは入ってくるから、同じような絵ばっかりになっちゃうと飽きちゃうんで、 あんまりアングルとか似通ったりしないようにとかの見せ方ですね…。
――確かに、胸の大きすぎるヒロインは敬遠されることもあるティーンズラブジャンルですが、 桃香は胸が大きいのがコンプレックスというキャラクターでも、受け入れてもらえる絶妙なプロポーションで描かれていますね!
でも、女の子も割と巨乳好きだから~って思いながら描いてます(笑)「女の子が女の子らしくて好き」って言ってもらえますし、ティーンズラブ作品で女の子を褒められるのって嬉しいですね。
やっぱり男の子がカッコよくなきゃって人も多かったり、同性だからなおさら女の子のキャラクターが好きになれないってこともあると思うので。
――なるほど、桃香は主人公としても応援したくなるキャラになっていて、そこも魅力の一つですね!
そして今作では、堅物っぽい鬼上司だった耕一が見せる男の顔といったギャップはもちろん、オフの髪を下ろしたラフな姿のギャップにもノックアウトされた読者が沢山いらっしゃると思います。
そこで、九重先生のお好きなギャップ萌え要素を教えてください。
やっぱり普段ダラダラしてるような人なのに、やれば出来るみたいなタイプは好きですね~。
――どちらかと言うと奏太くんタイプがお好きなんですね。
そうですね!そんな感じ…でも、個人的には耕一派なんですけど(笑)
自分、オジサン好きなんですけど、オジサンですごいだらしない感じだけど、実は元々のスペックが高くて正装したらめっちゃカッコいいとかそういうのが好きかな。
部長は自分の好みをめっちゃ詰め込んだんで、普段はきっちりしてるけど家ではだらしないとか二面性があるのに萌えます。
――本編では新キャラの管理人、奏太君が隣室にも引っ越してきて そろそろ恋愛模様に絡んできそうな様相を見せていますね。
耕一とはまた違ったタイプの男性キャラですが、九重先生がお隣になるなら、どっちが良いですか?
どっちも嫌だなぁ~(笑)
でもどっちかって言うと、自分の中では部長の方が好きだから部長の方がいいかなーとは思う…けど、仲良くなれそうなのは奏太君なんですよね!
――九重先生の作品では、大変キャラクター描写が活き活きとしていてケンカップルな2人のやり取りも楽しく、しっとりとすれ違う展開にも心打たれる作品になっていると思います。
そこで九重先生が描いていて楽しいシーン、また難しいと感じるシーンを教えてください。
楽しいシーンはやっぱワチャワチャしてる所は描いてて楽しいですし、桃香と部長だけじゃなくて、会社の社員みんなでワチャワチャしてる所が好きですね。
人数描くのがめんどいなって思いますけど(笑)でもあそこで部長がどんな風に社員達と接してるかもわかると思うんで、そこまで鬼ではないなと思ったりしながら描いてます。
難しいシーン…エロシーンはやっぱり難しいかな…。
あと、モノローグが入るようなシーン。それこそ桃香が奏太君に撫でられた後に部長の事を思い出しちゃって、感情がバーッてあふれるようなシーンとか、ああいうシーンはやっぱり難しいですね。
モノローグをどこまで入れていいのかも、けっこう悩みます。
――九重先生はモノローグを使わないで感情を表すシーンも大変お上手だと思っておりましたが、その絶妙なバランスは考え抜かれたものだったのですね!
逆に自分はモノローグをどう入れるかの方を頑張ってましたもんね。
少女漫画系とか、ティーンズラブもそうですけど、恋愛ものってやっぱり感情のモノローグって絶対入るじゃないですか。
だから、ああいうのはどうやって入れてるんだろうとか、他の方のティーンズラブ作品を読んで勉強しますね。
――九重先生お気に入りのエピソードを教えてください。
告白してソファーの上でエッチした後に、そのまま第2ラウンドに繋がったまま持っていくっていうの(笑)あれはお気に入りですね!
多分ティーンズラブでやってる人いないよなって思いながら描いてたんで、してやったりみたいな感じはありましたね(笑)
――影響を受けた作家さん、作品などはありますか?
ルーツで言えば…小さい頃は「なかよし」と「りぼん」で育ったんで少女漫画はそのあたりかな。
大きくなってからは割と「ジャンプ」とか少年漫画ばっか読んでたんですけど…。
あとは、姉も母親も漫画大好きなんですよね。だから、ちっちゃい頃から家に漫画がいっぱいあって、母親の買ってた漫画を読んだりするからけっこう古い漫画とかもめちゃめちゃ好きで、すごい昔のバレリーナの漫画とか、「王家の紋章」とかも好きですね。
だから、影響を受けた作家さんはいっぱいいますね。中でも、篠原千絵先生の「陵子の心霊事件簿」って作品を元々親が好きで読んでたんですけど、それで自分も読み始めて、篠原先生の作品はどれもめっちゃ好きですね。
――今作は、上司が隣室に住んでいるという設定が、四六時中、家でも職場でも愛されちゃう距離感の近さに繋がっていて、面白い設定ですが、ドSな上司と部下の恋愛といった王道なトキメキどころも抑えた作品だと思います。
今後この作品で描いてみたい展開や、他に挑戦したいお話はありますか?
社員旅行とかは描いてみたいですね。ワチャワチャする感じ(笑)
挑戦したい話か…逆に今、あんまり無いようなものとかは描いてみたいと思いますね。
むしろスクリーモ編集部さんで「ダメ」って言われるようなものをやってみたいと思います(笑)天邪鬼な感じ(笑)
――最後に、配信を楽しみにしている読者に一言お願いします。
いっぱい読んでください❤
いつも読んでくださってありがとうございます。本当にみんなが読んでくれるおかげで、ずっと続けられるんで…なのでやっぱりいっぱい読んでください(笑)
みんな大好きです❤
九重千花先生、ありがとうございました!魅力的なシーンの数々は、九重先生がエッチシーンの見せ方や、モノローグの入れ方にこだわった結晶だったのですね…!
今後も、九重先生ならではな作品作りに期待です!!