『洗脳×復讐~マインドウォッシュ~』のネタバレと復讐のスッキリポイント

今回ご紹介する漫画は秋の夜長にぴったりな伊藤寿規先生のバイオレンスホラー「洗脳×復讐~マインドウォッシュ~」です。
元地下アイドルの少女が不思議な青年の力を借りて復讐を果たしていくドロドロしたストーリー。
人間の醜い本質が描かれているので、人間ドラマとしてもおすすめです。
復讐ものの作品は自分と重ねてスッキリとしたい方も多いので、「洗脳×復讐~マインドウォッシュ~」のスッキリするポイントを場面ごとにご紹介します。ぜひ読書の秋に「洗脳×復讐~マインドウォッシュ~」を楽しんでください!

スッキリ復讐ポイント1
自分で自分を傷つける男性

不気味な廃屋に、今作の主人公、元地下アイドルの木陰朱里が現れます。右手首に包帯を巻いて痛々しい姿の朱里。
朱里を出迎えたのは右目を不自然に隠した怪しい青年。「ご依頼通り例の四人を生けどりました。確認します」と、促された先には目隠しされた4人の男女が座らされていました。
4人は朱里が殺したいほど憎しみを持つ者たちだそう。この者たちはまだ無垢な心を持つ朱里の若い肉体を舐り弄び、その心をも傷つけたようです。

過去を思い返してあまりの憎しみで胸が詰まり立ち眩みを起こしてしまう朱里に、青年は優しく肩を貸します。
その時、2人の話し声を聞いた男が「なんだコリャ!!くそっこの手錠を外してくれ ここは一体どこだ!!!」と騒ぎ出しました。
騒ぐ男に青年の態度は豹変し、初めて隠していた右目を明らかにします。
「だまれれ豚屑 喚き立てるんじゃねェ」と、青年が一喝すると男女は糸が切れたように静かになります。

それまでの丁寧な雰囲気から豹変した青年の様子と、水晶のように透き通った異様な片目に圧倒される朱里。「ちっ…でかい声出しやがって人間以下の畜生が。お前ペナルティな?」と先ほどとは打って変わって乱暴な言葉遣いの青年、顔つきも変わっています。
「立て。みずからを痛めつけろ。」と、青年が騒いだ若者に命じると彼はすっと立ち上がり壁に自分の頭を打ち付け始めます。
あまりの衝撃に頭から血を流して苦悶の声を漏らす若者に青年が近寄り、「こらえる声も発するな。貴様が音を発していいのは「俺」が許しを与えた時だけだ。」と、威圧感のある目で告げると、若者はすっかり大人しくなり全身をガタガタ震わせるようになりました。

「自分で頭を…こんなことって…!?」とあまりの事態に驚愕する朱里。青年が本性をむき出しにしました。
丁寧な口調との二面性にはどういった意味があるのでしょうか?また、手も触れずに命令するだけで他人を動かした青年ですが、これは彼の力なのでしょうか?
4人が集められた理由も明かされていないので気になりますね。

スッキリ復讐ポイント2
まるで物のように扱われる女性

大人しくなった若者を見て、青年はまた右目を隠して「まあいいでしょう。ストップです。」と告げ、若者を静止させます。
「「僕」の命令は絶対だ。次はありません。それに――あなた方4人が受ける仕打ちはこれじゃ生ぬるい…ですよね?あかりさん。」と、朱里に向って上品に微笑む青年。
元の雰囲気に戻った青年を不審に感じながらも、朱里はこの4人をどうやってここまで連れて来たか尋ねます。
大人4人を拉致してくるにはそれなりに手間がかかるはず。当然の質問ですね。

「あかりさん、憎い4人がここにいる。それだけでいいじゃありませんか?」青年は一瞬顔色を変えますが、丁寧な口調で朱里を諭します。朱里は青年に依頼する際に2つのルールを必ず守るという約束をしているようです。
ひとつはどうやったか聞かないこと。ふたつ、青年の素性を聞かないこと。それさえ守れば見返りも代金もいらないそうです。
契約内容としては怪しさ満点ですが、それだけ朱里は追い詰められていたのでしょう。
「詳しくは言えないが少し説明すると研究と大いなる犠牲のうえに僕は作り上げたのです。相手の心を自由に操る術を、マインドウォッシュ この術にかかれば誰であれ僕のいいなり」そう言って4人の中の女性の頬に舌を這わす青年。

まるで物のように女性を扱っています。やはり先ほどの命令は青年の力だったようです。
青年の力が明らかになりましたね。相手の心を自由に操る術があるとしたら本当に恐ろしいですね。強力な洗脳と考えて良いのでしょうか。
その力を使って4人をここまで連れて来たのでしょうか?

スッキリ復讐ポイント3
自分が4人の中から一人だけ選んで殺す!

「さて、あなたは本当に4人に本当に死んでほしいですか?もう彼らは無抵抗だ…あなたがされてきたことと彼らの命を天秤にかけるのです。」と青年が朱里に尋ねます。
押さえつけられレイプされる姿や土下座で謝罪する自分の姿が頭に過る朱里は、「殺したいですあたしはこの人たちを絶対に許せません!!」と即答します。
よほどひどい目に合わされたのでしょう、震えて鼻水を流す朱里が痛々しいです。青年は満足そうに頷きますが、「ただしこの中から殺すのは一番憎しみを持つ一人だけです。
そう誰を殺すかあなたが決めるのです。」と朱里に新たな決断を迫ります。

「4人の中から一人だけ選んで殺す?」突然の選択に朱里は戸惑います。
なぜ4人の中から1人を選ばなければならないのでしょう。青年の目的がいまいち分かりません。混乱する朱里に、一人ずつ何があったか確認していこうと提案する青年。
一人の男の目隠しを外します。青年が朱里に新たな選択を迫りました。青年は闇雲に殺人を楽しんでいるわけではなさそうですね。
何のために見返りも代金もなしに朱里に手を貸すのでしょう。ストーリーが進むほど謎が深まっていきます。

スッキリ復讐ポイント4
一人ずつ順番に罰していく!

青年が選んだ一人目の男は谷口修治。朱里の所属していたタニグチプロモーションの社長です。
社長である彼が一体朱里に何をしたのでしょう?目を閉じ過去を思い起こす朱里。
数カ月前、朱里は地下アイドルの3人組ユニットダイス☆キッスとしてお客さんが10人に満たないステージでライブ活動をしていました。当時朱里は歌作りに夢中になっており、振り付けが間違っていることを楽屋で仲間に指摘されてしまいます。

社長が楽屋に現れ、それぞれに物販の売り上げを渡しますが、たった1500円っぽっち。朱里の所属している事務所の場合、衣装代やレッスン代が差し引かれてほぼノーギャラ。
物販が主な収入源ですが、とても間に合わずみんな普通のバイトをかけ持ちしているそうです。厳しい活動状況だったようですね。
少額の物販手当を見て怒りを堪えきれないのはメンバーの中で勝気な柚木、本格派で将来女優を目指しています。
「あかり!次はダンスちゃんと完璧にしといてよ!あたしはあんたと違って本気なんだ!」と、怒りながら楽屋を出ていく柚木に「あー…次はもっと大きい会場押さえるよ」と気まずそうな社長。

センターを務めるののかの夢は正統派アイドル。
ダイス☆キッスは彼女のおかげで何とかもっています。朱里の歌をいつも褒めてくれるののかは朱里にとってまさにまぶしいアイドルといった存在でした。
「これで曲作ってトップとろう!」とはしゃぐ二人。その時、社長がののかに「別件の用があるから今日残ってくれ」と囁きます。
一瞬ののかの顔色が変わったのは気のせいではなさそうです。地下アイドルとして厳しい状況に立たされていた3人ですが、それぞれ夢に向かって頑張っていたようです。
なぜ朱里は地下アイドルを辞めることになったのでしょうか?社長がののかに意味深なつぶやきをしていますが、それが関係しているのでしょうか?

スッキリ復讐ポイント5
かけがえのない夢と仲間を奪った復讐を果たす!!

朱里の夢は歌。トークもダンスもへたくそだけど歌は大好きだし子供の頃から歌だけは…と、帰り道の夜空に向かって思いを馳せます。
朱里にもちゃんと夢があったのですね。その時、ののかから「あかりちゃん才能あるよ その歌でトップ本気で狙っていこう!」と嬉しいLIMEが届きます。ののかの言葉に励まされる朱里。
しかし、その頃ののかは倉庫のような場所でうつろな目で男性に口で奉仕していました。社長が伝えた「別件」とはこのような内容だったようです。
奉仕を受けている男性は社長なのでしょうか?どちらにしろ社長が関わっていることは間違いなさそうですね。

その後、ののかは何日も無断欠席し、連絡も取れなくなり、列車に飛び込み自殺してしまいました。
「今となったら彼女が亡くなった理由も想像できます。きっとこの4人が…」と、悔しそうに指を噛む朱里。
でも、当時の朱里は何も知らなったようです。朱里はいつののかの秘密を知ったのでしょう。夢に向かって共に頑張っていた仲間の、一人で抱えるには大きすぎる秘密を知った時、朱里はどのように思ったのでしょうか?想像すると胸が痛みます。
そして、青年はどうやって4人に復讐するつもりでしょう。朱里が最後に誰を選ぶのかも気になりますね。ぜひコミックフェスタで漫画の続きを読んでください!

伊藤寿規先生の「洗脳×復讐~マインドウォッシュ~」を場面ごとのスッキリ復讐ポイントを軸にご紹介しました。
バイオレンスホラーは絵柄がグロ過ぎて受け付けない方もいますが、伊藤寿規先生の絵はリアル過ぎず綺麗なので、初心者の方でも抵抗なく楽しめておすすめです。
現実で復讐したい方がいる方は思い浮かべてスッキリしてください!他人の心を自由に操る不思議な青年と復讐に身を焦がす元地下アイドルの少女の今後は?青年が他人を洗脳する力をどうやって身につけたのかも気になりますね。
続きはコミックフェスタでご覧ください!

  • 洗脳×復讐~マインドウォッシュ~

    • 伊藤寿規

    • 集められた殺したいほど憎い4人の悪人…この中から殺せるのは、1人だけ…彼らはどんな罪を犯したのか…?

     
    執筆者
    • 花子

    • 漫画ならどんなジャンルでも大好きな30代。王道恋愛モノから少年漫画まで何でも読みます☆