――まずは単行本2巻発売おめでとうございます!実感としてはどうですか?
続巻が出るとは思ってなかったので聞いた時には「ホントか!?」と驚きました。
今回はかなり早めに準備を始めたので、色々描きおろしも増えてます。
頑張って描いたのでぜひ読んでもらいたいです…!
――浪田先生は本作が商業デビューということですが 当時を振り返り苦労した箇所などあれば教えてください。
元々同人誌でもがっつりエロを描いた経験がなかったので商業エロを描くにあたり、自分で足を踏み入れたわりに描けるか不安で、実際描きはじめてからも、まだ納得いってない部分がありました。
まだいけるんじゃないか?まだやれるなと。セオリーみたいなものを知らずに入ったので、たとえば「1話でヒロインの乳首が一切出てない」って担当さんに言われて、ひぇってなりました。
――執筆開始から2年弱、現在はもうバリバリ描けてるように見えますが…?
いえ、今もまだ苦戦中というか、想像力足りてないなと思います。
毎度毎度めっちゃ苦労して考えて…ちょっと前にア○ルプレイの回を描いたんですが、 ネーム初稿時に担当さんから「初挿入なのにスポーティー過ぎる」と指摘を受けました。
最終的には色々修正して良い感じになったんですが、自分で経験してないこともリアルに描かなきゃいけないので。日々試行錯誤ですね。
――メンズジャンルで描く際に気を付けてるポイントなどありますか?
やっぱりエロシーン…ですかね? エロシーンは女の子の気持ちよさを意識して描いてるんですが 自分が男女問わずキャラになり切って、 一緒に気持ち良くなるような感じで描いてます。
だから、ネーム後は精神の消耗が激しいです。
――自分を重ね合わせて描いてる、ということでしょうか?
うーん…どうでしょう。メンズジャンルだと、自分がこうしたい!という欲望を作品にぶつけてる作家さんも多いと思うんですが私はそうじゃないんですーって感じです。そのキャラたちがどう感じるか…みたいな。
自分をキャラに投影するんじゃなくて、キャラに寄り添う形でシンクロするというか。
――『委員長~』には沢山のヒロインが登場します。元々ハーレムものとして考えて描かれてたんでしょうか?
そうですね。イッた回数が見えちゃう世界、という設定の作品なのでどんな娘がどんな回数イッてるのか、色んなケースがあった方が面白いと思って気づいたらこんなにキャラが増えてました。
――沢山の女の子が登場しますが、ずばりキャラづくりのコツや普段意識してることなどありますか?
えーと、3次元の女友達とかの可愛いと思ったポイントを記憶して落とし込んでたりします。
キャラの外見は普通に自分の好みでデザインしてるんですが 内面は日常のなかにヒントがあるというか…(友達とのやりとりを)思い出しつつって感じです。
あんとき可愛かったなあの娘…とか。結構一言一句覚えてたりするんです。会話を。それでそんときにどんな表情してたかなとかを家に帰ってから思い出して描いて…私、重い女です(笑)
――実は浪田先生が女性作家さんだと知らない方、多いと思います。ずばりメンズ作品を描く上で女性で得した箇所などありますか?
下着の描き込みを担当さんに褒められました(笑)
あとはさっき触れたとおり、まわりに女友達がいるのでよく遊びながらキャラづくりのヒントをよくもらってます。
――浪田先生は押切蓮介先生の元アシスタントさんということで単行本2巻の帯コメントもいただいてますが自分自身で押切先生の影響を感じる箇所などはありますか?
押切先生の現場にいた際に聞いていて印象的だったのがキャラの辻褄というか、らしさを気にされてたとこですね。
なんでこのキャラがこう動くの?とか、私はアシスタントに入るまでその辺ちゃんと意識できてなかったのでのあたりが今描いてて役に立ってるのかなと。
なので、今後の課題として個人的に思ってるのがキャラを掘り下げると共にキャラに合ったエッチも描いていきたいなと。
委員長はエロいからガンガン激しいHしていけばいいけど、他の子ってそういうわけじゃないですよね。伝わるかどうか分からないけど、性感帯だってキャラによって違うはずだからそれも描き分けて読んでる人に伝わったらいいな…なんて。
――配信を楽しみにしている読者に一言お願いします。
えー、読者のみなさん!
キャラクターのこと好きになって楽しんで読んでもらえたら
私の漫画を読んですこしでも元気になってくれたら嬉しいです。暗い内容ではないと思うので。そして単行本2巻も買ってくれると超嬉しいです(笑)
これからもよろしくお願いします!
浪田先生、ありがとうございました!
明るく楽しいメンズ作品ができる裏には、浪田先生の弛まぬ努力があったんですね…!!
漫画制作の裏話盛りだくさんの貴重なインタビューになりました。今後の連載もぜひご期待ください♪