『あくまで、カノジョは襲われたい』触れたいのに触れられない――コミックフェスタおすすめ少女漫画

みなさんこんにちは、ライターの末野です!今回おすすめする漫画はふっか先生の少女漫画『あくまで、カノジョは襲われたい』です。

桜木かれんはクールガール?

高校生活も夏になり、そろそろ慣れてきた頃合い。そんな時、桜木はクラスメイトから携帯サイトの初エッチ特集を見せられます。
内心気になってソワソワする桜木ですが、そこはクールに対応します。
その反応にクラスメイトは桜木を経験済みだと思い、初体験を聞き出してきました。内心動揺する桜木ですが、またまたクールに躱します。
クールぶりながらも内心で感情豊かに反応する桜木がかわいいです。クラスメイトからはクールでオトナな女の子に見られていましたが、桜木はいたって普通のかわいい等身大の女の子のようです。
そしてそんな風にカッコつけてしまう桜木には彼氏がいました。

佐治は忠犬ボーイ?

その彼氏、佐治は桜木のクールで冷たい対応にもめげない男の子でした。
クラスメイトの男子が自分だったら心が折れると言う中、「お前らわかってねーなー」「こんなにかわいいのに」と言ってしまうほどです。
桜木はその言葉にドキッとしつつも、心の中で冷たい自分の発言を申し訳なく思っていました。しかし、そんなことも佐治は気にしていないようです。同級生の前で彼女に冷たくされて、それでもめげずに彼女をフォローする佐治は、精神年齢も高くてかっこいい男の子ですね。
忠犬のように桜木を慕う姿は、見てるこっちまでドキッとしてしまいます。落ち着いた瞳の奥には、桜木の態度に対してどんな感情があるのでしょうか?

「おあずけ」

2人が付き合いはじめたのは佐治の告白からでした。
日直でふたりきりの時、桜木も前から気になっていた佐治に想いを告げられ、内心喜びながらもクールに返事を返しました。告白が成功して佐治は桜木の手に手を重ねますが、桜木はとっさに離します。触るのはもうちょっと時間置いてからがいいという桜木に、微笑みながら「おあずけ」が終わるまで待つと言う佐治でした。
年頃の男子高校生が、こんなに落ち着いて「おあずけ」を待つという姿、健気で優しいですね。
佐治のその大人びた心がきっと、桜木の素直になれない心を暖かく包んでくれるのではないでしょうか。
2ヶ月経ってデートを何度もしてそれでも手を繋いでなくても、佐治は笑顔で明るく桜木と接し続けてくれました。ですが、桜木もそろそろ佐治と触れ合いたいのです。
それは悩みとして携帯の日記に打ち込まれるだけでした。

かつて言われた「ビッチ」

桜木は佐治と触れ合いたい気持ちはあるのですが、触れ合う前に思い出してしまう記憶がありました。
それは男子に「あいつゼッテービッチだって」と言われた記憶です。もうそんな風には思われたくなくて、桜木は触れ合うことを恐れていたのです。
そして、佐治にまでビッチなんて思われたら…そんな想像が桜木を悩ませました。
学生の頃、表面だけを見てウワサする人たちっていましたよね。そんな人たちはくだらないですが、言われた方はとても傷つくものです。桜木の中でも、恋愛に大きな悩みを作ってしまうほどのトラウマになっていました。
人は見かけによらないもの。それはまだ若いうちにはわかりづらいためか、桜木が悩むきっかけになってしまったのかもしれません。

佐治に日記を見られて

桜木は佐治と一緒に帰る途中、腕を組んでる恋人を見かけました。
それを佐治とできるようになるのかなと羨ましいような感情で見つめる桜木。佐治は桜木に手を繋ごうと誘います。桜木は胸を高鳴らせますが、あのトラウマの言葉が思い浮かび、つい逃げ出してしまいました。
そして佐治は桜木の落とした携帯を拾い、「ホントはもっとくっつきたい」と書かれた日記を見てしまいます。
桜木のくっつきたいという純粋でかわいい欲を、とうとう佐治が知ってしまいましたね。
今までクールでつっけんどんだった桜木の本心を知り、佐治はどんな行動に出るのでしょうか。

佐治から襲ってくれたら

逃げ出したことで、とうとう嫌われたと思ってしまう桜木は、自分のしたことを後悔しました。
桜木は佐治となら手を繋ぐだけではなく先のことだってできるけど、ビッチだと思われるのは嫌だというジレンマに悶えます。
いっそ佐治から襲ってくれたらいいのにと思うほどでした。そして佐治は桜木を見つけ、「待つ」と言ったのに手を繋ごうと誘ったことを謝りました。それに対して桜木も謝ります。
トラウマにより自分から積極的にいけなくて、佐治から襲って欲しいとまで思ってしまう桜木がかわいそうですね。
触れ合いたいのに触れ合えない、もどかしい感情が伝わってきます。

かれんが襲ってくれないと

佐治は日記を見て何を思ったのか、桜木に壁ドンしてこう問い詰めます。
「本当は俺に触ってほしいの?」と。桜木はドキッとしますが、必死に否定します。それに対して素直になったらいいのにと言う佐治。
桜木はまだ触っちゃダメだと言いますが、佐治が耳元でうん触ってないよと囁くと、腰がくだけて座りこんでしまいました。2ヶ月「待て」できた忠犬はこう言います。「かれんが襲ってくれないとどかないよ」。
ドキドキする展開ですね。本心がバレて忠犬がオオカミのようになる瞬間、あの落ち着いていて優しかった佐治の男の顔、とても色っぽいです。
桜木は控えめにキスをすると、佐治はお返しに舌を入れてきて…。
キスひとつで大きく反応する桜木に、佐治の中の本能が「欲しい」と言わせたいと吠えました。

いかがでしたか?続きが気になる方は、コミックフェスタにて、ふっか先生の『あくまで、カノジョは襲われたい』を是非ご覧ください!

  • あくまで、カノジョは襲われたい【フルカラー】

    • ふっか

    • 「俺、かれんが動くまで余裕で待つよ?」身じろぎすれば唇が触れる、意地悪な彼との距離。思い切って私からキスしてみたら――

     
    執筆者
    • 末野

    • ジャンル問わずで漫画好き、部屋の隅で漫画を読む女です。文系男子から体育会系男子まで、そして可愛い女子から綺麗な女子までをも好きになります。みなさんが素敵な漫画を読めるきっかけになれば幸いです。