『私の乙女を奪わないで。』半年内に子を孕むと予言された女学生!怪事件にも巻き込まれて?胸キュンストーリーをご紹介

2019/4/3 更新

今回コミックフェスタでご紹介する少女漫画は、小珠丸先生の『私の乙女を奪わないで。』です。
舞台は昭和初期、西洋文化が浸透してきた日本。ヒロインであり女学生の巽 千世子(たつみ ちせこ)は、現役警察官の父と二人暮らし。世間では警察官の娘を狙った事件が起きていて、大きな話題となっていました。

獲狼の嫁探し

警察官の娘を狙った誘拐未遂事件。世間では「獲狼(かくろう)の嫁探し」と呼ばれ、注目されています。
昔、中国では「獲猿(かくえん)」という、人間の女性をさらって、子を孕ませる妖怪がいたそうです。今回の犯人は狼の仮面を被った大男で、突然現れ、女性の匂いをひとしきり嗅ぎ、求める匂いでなければ何もされませんが、もし見初められてしまうと、子を孕ませるという噂があったのです。その噂により犯人は「獲狼」、事件は「獲狼の嫁探し」と呼ばれています。

千世子も警察官の娘ということで、不安を感じていました。そんな千世子に対して父の部下、鬼崎(きざき)さんは「安心しろ千世、お前は大丈夫だ」と力強く断言します。お前は俺が守る的な話かな?と一瞬ときめく千世子ですが、鬼崎さんは「犯人は相当の器量良しでけなれば孕ませる気がなく、美人と評判の警視局長の令嬢すら選ばれてないのだから、お前みたいなちんちくりんは眼中にないだろう」とからかいます。

千世子に意地悪してくる鬼崎さんは、千世子にいつもお弁当を作ってもらっている様子からも、父子の家庭に自然と溶け込んでいるようです。まるで兄妹のようにも見えますが、お互い好意を抱いているのが伝わってきます。鬼崎さんが意地悪するのも、好きな子ほど意地悪したくなる精神で、からかっているのでしょうね。

「これから半年のうちに子を孕むよ」

このころ日本では、世界恐慌や戦争で将来に不安を感じ、占いに頼る人が急増していました。千世子も父がわざわざ予約した、一番当たると評判の占い師に会うことになります。
しかしそこで千世子は、占い師から衝撃の予言をされてしまうのです。それは「これから半年のうちに子を孕む」というもの。
千世子には付き合っている男性はおらず、しかも学生で妊娠なんて。所詮占いだし…と信じていませんでしたが、どうやら娘を溺愛する父はかなりショックを受けていました。
実は千世子の父は、来週から京都に半年間出張することが決まっていたのです。占い師の予言の期間と、ちょうどピッタリ当てはまっていました。
そこで父は、自分が留守の間、鬼崎さんに千世子の面倒をお願いすることにします。いつもは千世子に意地悪してくる鬼崎さんですが、警視局内では頭がきれて腕も立つと頼りにされていました。

「獲狼の嫁探し」や父親の長期出張で、不安になっていた千世子。頼りになる鬼崎さんが傍にいてくれるので、少しは安心できた様子ですね。
それにしても占い師の予言。これは千世子に獲狼の手が忍び寄る、ということなのでしょうか?

獲狼に襲われる千世子!

鬼崎さんに千世子のことを託した父は、京都へと出張していきました。
鬼崎さんが面倒を見てくれるということで一安心していた千世子。しかし、そんな千世子の元についに獲狼が現れます。獲狼から必死に逃げる千世子ですが、捕まってしまいました。そこへ颯爽と鬼崎さんが助けに!鬼崎さんに一太刀浴びせられ、威圧された獲狼は、その後、人間とは思えない速さでその場を去っていきました。
鬼崎さんによって邪魔された獲狼は、再び千世子を襲いにやってくるのでは…。そんな不安が残ります。

ここはヒーローがヒロインを助ける胸キュンポイントですね!
「こいつに手 出してただで済むと思うなよ」と千世子を抱き寄せサーベルを構える鬼崎さんが男前です!

鬼崎さんの自宅にお泊り

千世子は無事助かったものの、獲狼に襲われた恐怖で震えていました。その姿を見た鬼崎さんは「俺んち泊まれ」と、千世子を自宅へと連れていきます。
ようやく落ち着いてきた様子の千世子。鬼崎さんは「近くの部屋にいるから、安心して寝ろ」と千世子の傍を離れようとします。鬼崎さんに離れてほしくない千世子は、とっさにシャツの袖を掴みました。そんな千世子の行動に対して「そんな風に男を誘ったら、どうなるかわかんねぇのか」「占いの相手が俺かもしれねぇってこと」と忠告。しかし鈍感な千世子には伝わりません。
諦めて大人しく千世子の傍にいることにした鬼崎さんは、そのまま千世子と一緒に寝ることに。
近すぎる距離にドキドキする千世子ですが、鬼崎さんの体温や吐息、心臓の音に安心し、母親の温もりを思い出しながら眠りにつきました。そんな千世子の様子を優しい目で見守る鬼崎さん。
「獲狼の嫁探し」事件をきっかけに二人の距離が少しずつ近づいてきました。

半年間の同棲を提案されて…

鬼崎さんと一夜を共に過ごした千世子。まだ獲狼の恐怖はなくならないけれど、これ以上鬼崎さんに迷惑をかけたくない千世子は強がります。
去ろうとする千世子の腕を掴んで引き留めた鬼崎さんは「半年、俺と一緒に暮らすか?」と提案しました。
千世子は鬼崎さんの提案を、受け入れるのでしょうか?

様々な伏線を散りばめた小珠丸先生の少女漫画『私の乙女を奪わないで。』
千世子と鬼崎さんの関係はどうなっていくのでしょうか?獲狼が本当に狙う女性とは?そして、千世子は本当に半年で妊娠してしまうのか?誰が相手なのか?今後の展開が楽しみですね。
続きも是非、コミックフェスタでチェックしてくださいね!

紹介作品

私の乙女を奪わないで。【フルカラー】
小珠丸
「占いの相手は俺かもよ」半年のうちに子を孕むと予言された少女。彼女を守ってくれたのは…イジワルで優しい警察官でした――

執筆者

あるこ
平成生まれの腐女子。毎月BL新作を買い集めて自宅でゆっくり読むのが趣味。BL以外にもかわいい女の子や男の子、イケメンも大好き。マンガやアニメ、そして作品を作り出す作者さんを応援したい!
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