高校時代の苦い思い出

高校の教室で男子生徒が集まって、性体験の話題で盛り上がっていました。男子生徒の1人がその場にいた間宮 奏（まみや そう）にも、高尾 理沙（たかお りさ）との情事を聞きたがります。

奏は冷めた雰囲気で対応していましたが、同級生に感想を聞かせろとせがまれて、「正直、1人でヤるほうが気持ち良くね？セックスとか面倒くせーだけだろ」と発言します。

教室の外では理沙が奏たちの会話を立ち聞きしていました。奏の言葉に深く傷ついた理沙は、目に涙を浮かべながら奏に歩み寄ると、平手打ちをして「アンタなんか、大っ嫌い！！」と伝えます。

3回目の同窓会、忘れられない初カレ

高校を卒業して3回目の同窓会。理沙は同級生から初体験について質問をされます。理沙は詳しく答えることを避けて誤魔化しますが、頭の中では長風呂してのぼせてしまい、肝心なところで気絶した記憶が甦ります。理沙と奏の初体験は結局失敗に終わっていたのでした。

奏の言葉に傷ついて、一方的に別れを伝えた理沙でしたが、高校卒業後に、あの発言は自分との情事の話を避けようとしただけだったと人伝えに聞きます。何も知らなかった理沙は奏の優しさが分からず、突き放してしまったことを後悔していました。

理沙はあの日の事をずっと謝りたいと思い続けていましたが、奏は一度も同窓会に顔を出さないため会うことができないままです。

初カレ・奏との再会

同窓会最中、周りがどよめきます。部屋に入ってきたのは奏。久しぶりに見る奏は爽やかになっていて、同級生の注目を集めていました。理沙は会いたいと思い続けていましたが、実際に奏を見ると緊張してしまいます。落ち着くために一旦トイレに立った理沙は、謝るチャンスを逃さないようにしようと気合を入れるのでした。

そして、2人きりになれるタイミングを探そうと考えながらトイレから出てきた理沙は早速廊下で奏と出くわします。理沙はやっぱり緊張してしまい上手に会話ができませんが、絶好のチャンスを逃すまいとあの時のことを切り出そうとしました。けれどタイミング悪く、奏は捜しに来た同級生に連れて行かれてしまいます。

チャンスを逃したものの、別の機会を探そうと考えながら席に戻る理沙でしたが、奏と同級生との会話が耳に入ってきました。奏は彼女はいないけれど、気になる人がいると話していたのです。

せめて初体験をやり直せたら…

理沙は奏に気になる人がいると知って、昔のことを謝罪しても、迷惑なだけだと思い直します。
同窓会が終わると理沙は二次会には参加せず、帰ることにしましたが、「高尾、帰るのか？」と奏が話しかけてきました。奏は理沙を近くまで送ってくれるといいますが、同級生に強引に二次会に連れて行かれてしまいます。

帰り道で、理沙は昔は名前で呼んでくれた奏が、今は名字で呼ぶようになっていたことに寂しさを感じていました。

理沙は奏と夏祭りに来た神社の前を通りかかったことに気が付きます。
楽しかった日の懐かしい思い出に浸りながら、境内に入った理沙は、ふと初体験が成功していて、奏の発言を誤解することがなかったら、今でも奏と付き合っていただろうかと考えていました。

そして「せめて…あの初エッチをやり直せたらな」とポソっと呟きます。すると突然、本殿が謎の光を放ち始めました。

アラサー女子がタイムスリップしてJKに！？

理沙が目覚めると高校時代に戻っていることに気が付きます。これは夢かと戸惑いながらも、急いで学校に向かった理沙でしたが、すでに門は閉められた後でした。
理沙は記憶を頼りに抜け道があった場所を見つけ、通り抜けようとしますが、ブレーザーが引っかかって動けなくなります。

その時、奏が現れ、理沙を引っ張って助けてくれました。理沙は奏に触れられたことで、これは夢じゃなく、現実かもしれないと思います。
そして、もしこれが現実なら理沙と奏はまだ恋人同士で、失敗した初体験も、誤解して別れたことも全部やり直せることに気付くのでした。