物語の主人公は悪役女子

「永遠の愛なんて信じない―」主人公の黒羽一華は過去の経験からまともな恋愛ができなくなってしまい、不倫ばかりしていました。今回も不倫をして、その現場を相手の奥さんに見られてしまい、一華はビンタされます。

そのことを一華はいきつけのバーの店主・ヤマちゃんに話します。ヤマちゃんは驚くとともに一華を心配します。「誰かこの子にまともな恋愛させてあげてーっ」と叫ぶヤマちゃんに対して、「まともな恋愛なんて面白くないでしょ、割り切った関係がいいんじゃない」と一華は話すのでした。

不倫を続ける理由は…

編集の仕事をしている一華は、ある日「イマドキ女子の理想結婚」という記事の校正をすることになります。子供ができても恋人時代を忘れない、老後もずっとラブラブなど、一華の恋愛観とは正反対の内容が記事に書かれていました。それを読んだ一華は気分が悪くなってしまいます。

一華は気分転換に、仕事場の屋上のベンチで横たわります。そこで一華は、両親の事を思い出します。一華が幼い時に父親は不倫をして、一華と母を捨てて出て行ってしまいました。しかし、一華は父を憎む気持ちよりも、捨てられた母の惨めさに嫌悪してしまいます。

「母みたいになんて絶対ならない」と誓う一華は、後腐れなく付き合えて、隙間を埋めてくれる既婚者との不倫を続けるのでした。

新しい部下はイケメンで超有能

一華が屋上で一休みしているところに、営業部から異動してきた澄本海が現れます。海は編集長から、仕事のできる一華の元で仕事を教わるように言われて挨拶に来ました。それを聞いた一華は厄介事を押しつけられたと思って、ため息をつきます。

「…営業上がりは役に立たないって思ってます？」一華の態度を見た海は、自分のセールスを今からするから、役立つと思ったら傍に置いてくださいと提案します。そして、その場で一華が記事のために必要としていた日本では入手困難なスイーツを、フランス語でパティシエと直接連絡して取り寄せてしまいます。

それ以外にも、海は資料をまとめるのが早くて、気配りも完璧でした。超有能な海のサポート能力の高さに、一華はとても感心します。

年下の部下は、実は既婚者！？

「独身男は私の圏外なのよね」仕事ができて、気配りもできる海に一華は惹かれますが、独身ということでアプローチをかけませんでした。

ところが、2人で仕事終わりに飲みに行ったときに、一華は海が2歳の子供を持つ既婚者だったことを知ります。スマホに映る子供の写真を愛おしそうに見つめる海の姿を見て、一華は海を誘惑することを決めます。

カラダだけの関係

一華は飲み過ぎたと言って、海に家まで送ってもらいました。部屋のベッドに腰を下ろした一華はネックレスを外してと言って、海を自分に密着させます。そして、お互いの顔が近づいたとき、海は一華の顎を引き、キスをしました。

それから海は一華をベッドに押し倒します。いままで見たことのない海の表情を見て、一華は驚きました。海は「ずっと気になってたんです。一華さんのこと」と言って、服を脱ぎ一華と体を重ね合わせます。

海と一線を越えた一華は、「すごいきもちいい」と心地よく思いますが、「でもダメだ。これはカラダだけの関係なんだから―」と割り切るのでした。

独身男と寝ちゃった…！？

「おはようございます」朝になり、一華の横には海がいました。一華は海に、早く帰って子供の面倒を見なさいと言います。それに対して海は「…何言ってるんですか？」と話が通じていません。

一華は写真の子供のことだと言うと、その子は姉の子供だと海は話します。海は独身で、彼女もいませんでした。「独身と寝ちゃった…！？」一華は既婚者ではなく、独身の海と一夜を過ごしてしまったのでした…。