憧れの一人暮らしのはずが

主人公の中田みさおは穏やかな一人暮らしに憧れていました。電話で話した管理人さんの姿を妄想して、期待に胸を躍らせ、みさおはハイツ高天原の門を潜ります。

しかし、ハイツ高天原に入った瞬間、みさおは急に後ろに引っ張られて倒れてしまいます。後ろを振り返ると、複数の矢がみさおの服に刺さっていました。さらにみさおの顔の近くに、剣が突き刺さります。

「観念しなさい、スサノオ」剣を突き立て、みさおの身体に跨がっていたのは鬼の形相をした美しい女性でした。

弟・スサノオ登場！

「すみませんっ」女性はみさおを自分の弟と勘違いしていたのです。女性は弟が今日学校に登校していないことを嘆いていました。「弟さんにあたり強くないですか？」みさおが女性に聞くと、弟はこの前女子更衣室に馬を投げこんだこともあったと女性は泣きながら訴えます。話を聞いたみさおは「この人と不良の弟が先住人…？」とゾッとするのでした。。

そこに上半身裸で、ズボンの股間に犬をしまった弟のスサノオが現れます。スサノオは登校中に、娘を八岐大蛇に食われそうになり困っていた老夫婦を助けていました。退治の際に服が破れてしまったこと、退治した八岐大蛇の尻尾から犬が出てきたことをスサノオは話します。

不登校の理由を知った女性は、スサノオが荒ぶっていないことに胸をなで下ろしました。みさおはその様子を見て、女性のことを「無茶苦茶だけど優しい人なのか…」と思うのでした。

管理人さんは天照大神！？

話が一段落して、みさおは自分が入居者であることを2人に話しました。すると「お待ちしておりました！！中田さんっ！！」と女性は近づき、「私がここハイツ高天原の管理人兼絶対神、天照大神ですっ」と自己紹介をします。

自分の事を神と言う管理人さんを、みさおは「ヤベェやつか…」と思います。そして、穏やかに暮らすのが夢だったみさおは、管理人さんに入居の件を辞退すると話します。

管理人さんが洞穴に籠もってしまった結果…

みさおの入居辞退を了承した管理人さんは、預かっていた荷物を取ってくると言ってアパートに入っていきます。すると突然空が暗くなってしまいました。

「しまった！！」スサノオは急いで、管理人さんの元へ向かいます。みさおもついて行くと、そこには部屋の中に洞穴がありました。みさおの一言で管理人さんは傷つき、洞穴に籠もってしまったのです。

太陽神が隠れてしまったことで太陽が消えてしまい、このままだと荒ぶる神々が動き出して世界が滅ぶとスサノオは話します。「些細な引きこもりで！？」とツッコむみさおに対して、管理人さんはみさおが来るのをずっと待っていたとスサノオは話すのでした。

みさおの声は管理人さんに届くのか！？

「どうしたら」みさおの問いかけに、スサノオは「騒げ」と答えます。外で楽しそうに騒げば、気になって仕方なくなり出てくるとスサノオは言います。

みさおは上半身裸で、スサノオはなぜかセーラー服を着て、力の限りに騒ぎます。しかし、管理人さんは全然出てきません。みさおは疲れて壁に寄りかかると、みさおの入居日に印がついたカレンダーを目にします。

みさおは管理人さんが本当にみさおの入居日を心待ちにしていたことを知ったのです。そして、みさおは洞穴に近づき力の限りに叫ぶのでした…。