『とりむすめは番になりたい!』人間と鳥人。想いは種族を超えるのか!?
2020/3/10更新
今回ご紹介するのは、コミックフェスタで配信している河田映介先生の少年コミック『とりむすめは番になりたい!』です。
遺伝子操作によって生み出された、鳥と人間の姿になれる生物「鳥人」。政府の法律によって、鳥人は人間と共に暮らすことを許されませんでした。そんな中、鳥人のサクラは人間の祐飛に恋をしてしまいます。種族を超えて、サクラの想いは祐飛に届くのでしょうか。
それでは、あらすじとともに作品をご紹介していきます。
とりカフェを見つめる少女の正体は…
色々な種類の鳥たちがいる鳥カフェ「とりのいえ」を、外から眺める一人の少女がいました。「あの…うちまだ開店準備中で…」少女は眼鏡をかけた男性店員から声をかけられます。
「このインコが好きでつい…!!」少女は慌ててコザクラインコを見ていたと答えます。店員は「僕も一番好きです。可愛いですよね。」と少女に同意します。それを聞いた少女は嬉しそうな表情を見せますが、突然「そんなことはないです!!」と叫んで、逃げてしまいました。
少女は路地裏に隠れて、「い、今一番好きって…」と顔を真っ赤にして興奮しています。すると少女の姿が消えて、少女の着ていた服だけが残りました。それから、少女の服の中から一羽のコザクラインコが姿を見せ、嬉しそうに当たりを飛び回るのでした…。
少女は鳥人
少女は鳥と人間の姿になれる「鳥人」でした。鳥人は海外で遺伝子操作によって、様々な鳥類から生み出され、日本では一部の界隈で繁殖、売買されました。鳥の言葉がわかるため通訳や実験に利用された鳥人たちですが、政府は特定外来生物として繁殖、飼育を禁止します。
しかし鳥人たちの中には、政府の目を逃れ社会に紛れ込み暮らしている者もいました。コザクラインコのサクラもその一人でした。
人間に恋をした鳥人
サクラは開店した鳥カフェを覗いていました。彼女の視線の先にいたのは、先ほどの店員の祐飛です。祐飛が子供の時に、サクラは祐飛に拾われたことがありました。何年も探し続けた祐飛が今でもコザクラインコを好きだったので、サクラは「きっと私たちは恋人になる運命なんだわ!」と一人舞い上がります。
「ダメダメっ。興奮すると鳥に戻っちゃう」サクラは落ち着くため、お店の窓ガラスに頭を打ちつけてしまいます。その様子を見ていた祐飛はサクラを注意しにきました。祐飛を目の前にして、何を話して良いのかわからなくなったサクラは、自己紹介をしてお店を見せて欲しいと頼みます。祐飛はサクラをお客様だと思い、お店を案内することにしました。
突然、鳥人の子供が現れて…
祐飛がサクラに先ほど見ていたコザクラインコのアカネを紹介していると、突然店内に悲鳴が響き渡ります。悲鳴の先にいたのは、鳥人の子供でした。アカネは鳥人の子供に早く逃げるように言います。
鳥人の子供は慌てて、お店から出て行ってしまいました。店内がざわつくなか、祐飛が鳥人の子供を捕まえにいこうとすると、それより先にサクラがお店を飛び出していきました。
人間と鳥人は一緒には暮らせない
サクラは路地裏で、段ボールの中に隠れていた鳥人の子供を発見します。サクラは自分も鳥人だと明かし、自分の家に来ないかと提案します。しかし、鳥人の子供は「…やだ…僕のおうちに帰りたい」と言いました。
そこに祐飛が駆けつけます。サクラは鳥人の子供がおうちに帰りたがっていることを祐飛に伝えました。ですが祐飛は、鳥人は二度と人間として社会と接触することがないように、どんな理由があっても保護施設に送らないといけないと話します。「それが規則です」祐飛は鳥人の子供を抱きかかえお店に戻っていきました。
サクラの恋の行方は…
祐飛の話を聞いて、サクラは自分の正体が鳥人だとわかったら、祐飛はきっと自分のことを通報してしまうと思いました。「せっかく再会できたのに~」サクラは涙を流しながら、とりのいえを窓の外から眺めます。それを見た祐飛に「まだ何かご用ですか…?」とサクラは話しかけられます。
サクラはずっと探し続けていた祐飛とどんなに危険でも一緒にいたいと思い、祐飛にあるお願いをするのでした…。
今回ご紹介するのは、ここまでです。
感情豊かな主人公のサクラがとってもかわいかったです。鳥人にとっては過酷な環境でも、それを感じさせないサクラの明るさには勇気をもらえますし、一生懸命なサクラの恋を応援したくなります。
鳥人は人間社会で暮らすことが許されない状況の中で、サクラの恋は叶うのでしょうか。今後の展開が気になります。
作品に興味を持たれた方は、コミックフェスタで配信中の『とりむすめは番になりたい!』を是非チェックしてみてください。
紹介作品
- とりむすめは番になりたい!【フルカラー】
- 「鳥と人間が番(つがい)に?!」鳥にも人間にもなれる鳥人・サクラは、元飼い主・鳥居祐飛君と結ばれるため、人の姿で求愛中!