『異世界はヨイショで廻る。~転生者を無双させる簡単なお仕事』ヨイショで勘違いした最弱勇者の運命は!?
2020/5/7更新
今回ご紹介するのは、コミックフェスタで配信している矢吹先生の少年コミック『異世界はヨイショで廻る。~転生者を無双させる簡単なお仕事』です。
異世界に転生したジェード=アルトランゼ=ゲーチェスツヴァイガイア、略してジェド。勇者にしか扱えない剣を抜き、勇者として持ち上げられたジェドは、村の住人達を苦しめるオーク達を一掃します。しかし、ジェドの活躍には裏がありました…。
それでは、あらすじとともに作品をご紹介していきます。
紹介作品
- 異世界はヨイショで廻る。~転生者を無双させる簡単なお仕事
- 転生者に最強だと思い込ませる簡単なお仕事…のはずが、今度来たのは最弱の男!?褒めようのない彼を無事ヨイショできるのか!?
「最強」で異世界転生?
現世で非業の死を遂げたジェドは、中途半端に攻めた服を着た天使から「新しい世界で生きる権利がある」と伝えられました。神からの祝福を与えられることを聞いたジェドは、具体的にどんな祝福なのかを天使に聞きます。すると天使は歯切れが悪くなり、「さ…最強です。」とだけ伝えるのでした。
本当に勇者?
「起きてください。旅のお方」ジェドが目を覚ますと、隣には村の少女・ユニが座っていました。「あの!もしかして勇者様ですか!?」ユニはジェドに問いかけます。ユニの話では、近くに住むオークが放つ瘴気のせいで、村は深刻な疫病に侵されているということでした。村に災厄が訪れたときに、勇者によって救われる言い伝えがあることを話します。
「いや、俺、勇者とは言われてないんだがな…」ジェドは転生の際に、天使から自分が勇者であることを一言も言われていませんでした。「じゃあ神託はなくとも、この村には勇者にしか扱えない剣があるんですよ!」予想外の答えに若干焦り気味のユニは、剣で確かめようと提案をします。
そして、ジェドはユニから手渡された勇者しか抜けない剣をアッサリ抜いてしまいました。「あなたこそ、この村にとっての救世主。」ユニはジェドにオーク退治を頼みます。ジェドはノリノリで名乗りを上げて、オーク退治を引き受けました。
ダンジョンにてオーク討伐
オークの住む洞窟に潜入したジェドとユニでしたが、洞窟内で2手に別れたときにユニがオークの集団に襲われてしまいました。オークに囲まれて怯えるユニを見て、ジェドは剣を抜き立ち向かいます。
「その剣はあなたの想いに応える剣です!あなたが思うままに振るってください!」ユニの言葉を聞いたジェドは、オーク達に向かって思い切り剣を振り抜きます。「殲光―ライトニングスラッシュ!!!」剣は光り輝き、オーク達を蹴散らしました。「なんだ…めちゃくちゃ強いじゃないか、俺…」ジェドは自分の力を自画自賛します。
勇者はヨイショされていた
「この転生者…めちゃくちゃ弱いな…」しかし、ユニの評価は違いました。実はジェドによるオーク退治は、全てユニが仕組んだことでした。ユニはオーク達にやられたフリをするように頼み、ジェドの必殺技の演出を自分の魔法でおこなっていました。さらに疫病の話や勇者しか使えない剣も全て作り話でした。
なぜジェドをヨイショしたかというと、マナを生成するためです。この世界に住む全ての種族は、生きる上で「マナ」という魔法を使うためのエネルギーが必要不可欠です。ですが、最近代替わりした新人の神様が、チートレベルの魔力を持った人間を転生させすぎたせいで、マナが足りなくなってしまいました。
そこで下界の住人達は抗議して、「転生させるけど弱体化させる」方向に変えていきました。そして、その弱体化した転生者をヨイショしてテンションを上げるとマナが生成されることがわかったので、先ほどのような茶番劇を仕組むようになったのです。
村の少女は最強の魔法使い
転生者が弱ければ弱いほど、マナは生成されやすくなります。ユニ曰く「ものっそい弱い」ジェドからは、普通の5倍くらいのマナが生成されました。「今回の転生者、全力でヨイショし!全力でイキらせるのだ!!」さらにマナを生成するために、ユニは次のヨイショ作戦に取りかかるよう村人たちに命じます。
実はユニは、国で最強の魔法使いでした。実年齢は24歳ですが、転生者をヨイショする目的のために9歳の見た目になって、非力を演じていました。
勇者が持ってきたものは…
「あのー」そこにジェドがやってきました。突然のジェドの訪問に、ユニはキョドってしまいます。ジェドはオークの洞窟で手に入れた書物を、ユニに手渡します。その書物は龍族ギルトラからの預かり物で、持ち出し厳禁のものでした。さらに書面には、持ち出したことは魔法でバレるので、「戦争不可避です。」と書かれていました…。
今回ご紹介するのは、ここまでです。
転生者をヨイショしてマナを生成するという設定が、異世界転生=チート転生者の無双というイメージを逆手に取っていて、とても新鮮で面白かったです。全力で勘違いしている勇者・ジェドと、マナ生成に人生を賭けている腹黒魔法使い・ユニの今後が気になります。ジェドが持ち出した書物のせいで、魔族との戦争に発展してしまうのでしょうか!?
作品に興味を持たれた方は、コミックフェスタで配信中の『異世界はヨイショで廻る。~転生者を無双させる簡単なお仕事』を是非チェックしてみてください。
紹介作品
- 異世界はヨイショで廻る。~転生者を無双させる簡単なお仕事
- 転生者に最強だと思い込ませる簡単なお仕事…のはずが、今度来たのは最弱の男!?褒めようのない彼を無事ヨイショできるのか!?