正義の味方に憧れていた幼馴染

小6で身長170センチ、ついたあだ名は「つくし」。あかりは高身長が原因でいじめられていたことがあったので、今までなるべくひっそりと生きてきました。そんな彼女も美しく成長して、人ごみの中で一際目立つ存在となりましたが、いまだに自分の身長にコンプレックスを持っていました。

あかりは友人の美佳に誘われて、プロレス観戦に訪れました。初めてのプロレス観戦で、あかりは子供のころ一緒にいた幼馴染のことを思い出します。正義の味方、ベビーフェイスに憧れていた幼馴染は、あかりがいじめられているときに助けてくれました。

悪役レスラー・フェネクス

選手の入場が開始され、会場は盛り上がります。最初に登場したのは、顔の下半分をマスクで覆った悪役レスラーのフェネクスでした。フェネクスの登場で、場内はブーイングに包まれます。そして次に登場したのは、ベビーフェイスのライトニングです。美佳をはじめ、会場は歓声を上げます。

フェネクスは、入場中のライトニングを凶器のイスで不意打ちします。そこから2人は激しい攻防を繰り広げました。試合の最中見せたフェネクスの鋭い眼差しに、あかりは圧倒されてしまいます。

合コンで出会ったのは…

プロレスの試合が終わった後、あかりは美佳に誘われて合コンに参加します。不慣れな合コンで、身長のことを話題に出されて、あかりはあまり楽しめませんでした。

「妙にうるせぇと思ったら、イイ女いるじゃん」そこに見ず知らずの大柄で目つきの悪い男が、あかりの隣に突然やってきました。「この女、俺にくれよ。お前らじゃ持て余すだろ？」と大柄な男が話すと、合コンに参加していた男性は怒り、飲み物を男に浴びせて、男の胸倉をつかみます。

合コン男性が格闘技をかじっていると聞くと、大柄な男は「いいね～異種格闘技戦だ。一発撃ってみなよ」と挑発しました。合コン男性は大柄な男を殴りますが、男はビクともしません。さらに顔を殴られて血は出てしまいますが、大柄な男はケロッとしています。「もういいか？」大柄な男はあかりを担ぎ上げて、店から出て行ってしまいました。

幼馴染との再会

あかりが「降ろしてください！」と強く言うと、大柄な男はあかりを降ろしました。「ほんとあかりは変わんねーな」男は、幼馴染の坂ノ上凪（さかのうえなぎ）だったのです。小学生の頃はあかりより身長が低かった凪ですが、今ではあかりを越して190センチまで身長が伸びていました。凪の濡れた服と傷の手当をするため、あかりは凪を自分の家に連れて行きます。

「ふふ…凪くんは変わらないね」凪の傷の手当をしながら、あかりは凪との思い出を話します。凪はあかりがいじめられているときに助けてくれていました。「俺は将来正義のプロレスラーになるから、お前を守るのも修行の内だ！」そのときの凪はあかりに自分の夢を語っていました。

幼馴染は悪役レスラー

「今日の凪くんも私にとっては正義のヒーローみたいだったよ」あかりの言葉に、凪は「…正義か」と意味深な表情を浮かべます。

あかりは服が濡れている凪に、お風呂に入るよう勧めます。凪がその場で服を脱いだ時、あかりは凪の身体が痣だらけなことに気づきます。「荷物の中はさわるなよ」凪は鞄をあかりに渡して、お風呂場に入っていきました。

あかりは、凪はもしかして怪しい仕事をしているのではないかと疑います。その時、凪の携帯が鳴り、びっくりしたあかりは凪の鞄を落としてしまいました。その拍子に出てきたのは、悪役レスラー・フェネクスのマスクでした。

「見ちまったか」あかりの後ろには凪がいました。凪は「ヒールの正体を知ったからには、口止めが必要だなァ？」と言って、あかりにキスをしました。あかりは抵抗しますが、凪に捕らえられて身動きができません。「逃げれるもンなら逃げてみろよ」凪はあかりの服を脱がして、あかりの身体を触っていくのでした…。