コスプレ趣味の隠れオタクと仕事一筋の部長

26歳のOL・真山あかねの隠れた趣味はコスプレです。「刻ノ華」の伊織が大好きで、伊織がいれば彼氏とか結婚とかは一生いらないと考えていました。昔は現実で好きな人もいましたが、ある事件のせいで今まで彼氏が出来たことが真山にはありませんでした。

「現実の男なんて、もうこりごりだし…」と考えている真山には、現在天敵がいました。それは、会社の上司にあたる部長の冴島圭一です。仕事一筋で真面目な冴島に、真山は残業を何度かさせられていました。真山は自分のオタ活を邪魔されていると思い、「あいつは私の敵！」と冴島を嫌っていたのでした。

ピンチを救ってくれたのは部長

真山は「刻ノ華」の華のコスプレをして、コスプレイベントに参加しました。そこで真山は、3人組の男性達に「しゃがんだポーズしてよ」「ほらスカート上げて」とエッチな恰好を要求されてしまいます。真山は嫌がりますが、男達は真山を取り囲んで、無理やりスカートをまくろうとしました。

「何してる！やめろ」真山のピンチを救ったのは、冴島でした。真山はコスプレ会場にいる冴島に驚き、自分の趣味がバレたと思います。しかし、冴島はコスプレしているのが真山だと気づいてない様子です。真山はチャンスだと思い、「ありがとうございました！それでは！」とだけ言って、一目散に逃げていきました。

正体を隠して部長と会い…

家に帰り一安心すると、コスプレイヤーmaya宛てにSNSで、冴島から連絡がありました。冴島は、真山が立ち去る際に落としたmayaの名刺入れを拾ったので、返したいと連絡してきたのです。どうやって返してもらおうかと考えた真山は、ある事を思いつきます。

「お待ちしてましたぁ！冴島さんですよね？mayaですっ」真山は、撮影用のレンタルスペースでコスプレイヤーmayaとして、冴島と会うことにしたのです。冴島の様子から、自分の正体がバレていないと真山は思います。

「きっとこの衣装が似合うんだろうなって思ったんです！」真山は冴島に伊織のコスプレをするように勧めました。真山には「恥ずかしいコスプレ写真を撮って、弱みを握ってやる…！」という思惑があったのです。

部長のコスプレ

「俺でよければ着るくらいいいですよ」冴島がコスプレをすんなりと受け入れたので、真山は意外に思います。「着方がわからなくてね。少し見てもらってもいいかな」服がはだけて、上半身が見えている冴島の姿を見て、真山はドキッとしてしまいます。

着替えを手伝っている最中、「不真面目な部下がいるせいで仕事が忙しくてね。だが彼女の仕事は確かだから助かっているよ」という冴島の話に、真山は「私のこと…？そんなこと言っても無駄だから…！」と思います。

「ご期待に沿えたようで良かったよ」着替え終わった冴島の姿は、真山の理想の伊織そのものでした。真山は一心不乱に、冴島の写真を撮ります。

大嫌いな部長にキスをされて

冴島にコスプレをしているキャラクターについて聞かれた真山は、「由緒正しき家柄で強くて優しくて…原作ゲームでは華ちゃんの彼氏になる人です」と答えました。冴島は真山が華のコスプレをしていると知ると、「なら原作通りにしないとな」と真山の腰に手を回して密着します。「この…真面目完璧主義っ…！」真山は思わず赤面してしまいました。

いつもは他の人（女の子）に伊織の衣装を着てもらって撮影をしていることを真山が話すと、冴島の表情が変わり「その男ともこんなポーズで撮ったのか？」と聞いてきました。さらに冴島は真山をベッドに押し倒してしまいます。

「こいつは敵なのに」嫌がる真山でしたが、伊織の姿をした冴島に戸惑ってしまいました。そんな真山に冴島はキスをします。「伊織様…」混乱する真山のつぶやきに、冴島は「…本当にこの男が好きなんだな。真山」と反応します。冴島に真山の正体はバレていたのでした…。