友達の話に合わせていたら…

高校2年生の榛名真希は、最近ある悩みを抱えていました。「2人とも男の話ばっかり。相槌打つのでやっとだよ…」榛名は友達との話題についていけなかったのです。

「そういや真希は彼氏できたの？」「え、うん」上の空で話を聞いていた榛名は、彼氏がいないのに彼氏がいると答えてしまいました。それを聞いた玲奈と愛佳は盛り上がり、今度トリプルデートをしようと榛名に持ち掛けます。2人の勢いに押されて、榛名は本当のことを言えませんでした。

そして、玲奈と愛佳は用事があると言って帰ってしまいました。榛名は愛佳の日直の仕事を代わりにやることになり、教室に残ります。「マズイことになってしまった…」榛名は誰でもいいから、どうにかして彼氏をつくらなきゃと考えます。

根暗男子がいきなり告白！？

「押し付けられて良かったの？」いきなり声をかけられて、榛名はびっくりします。声の主は同じクラスの男子生徒、北大路千晶でした。学年首位の成績で頭の良い北大路ですが、存在感が薄く目立たない存在です。榛名は北大路と席が隣でしたが、今までまともに会話したことがありませんでした。

頭はばさばさで、前髪が長くて目が隠れている北大路の容姿を見て、榛名は「たとえ告られても北大路はないかな」と思います。そう思った矢先、「君のことが好きだ」榛名は北大路に突然告白されます。

「ええええええええええっ！？」告白に驚く榛名でしたが、初めて「好き」と告白されて少しドキッとしてしまいました。それから、北大路の優しい一面を見て「…コイツ案外アリかもしんない」と気持ちが変わります。「アンタを私の彼氏にしてあげる」榛名は北大路と付き合うことにしました。

経験ない男は私がリード

次の日、玲奈と愛佳が北大路のことを「絶対童貞」「超影薄いし」とボロカスに言っていました。榛名は北大路との事を話せず、トリプルデートまでに北大路を改造しなきゃと考えます。そして、北大路にとって自分は初めての彼女だろうから、自分がリードして色々教えてあげなきゃと決意します。

放課後、榛名は北大路を一緒に帰ろうと誘います。「なんで？」「なんで…って自分がいったんじゃん。昨日、私のこと…好きだって」榛名は乗り気じゃない北大路の腕を引き、連れて行きました。

ですが、帰り道で北大路はほとんどしゃべりません。「私がリード…」そこで榛名は目を閉じ、唇をとがらせて、北大路にキスするよう促します。しかし、北大路は榛名の意図がわからなかったので、榛名の頭を撫ででしまいました。

素顔は超イケメン

「ちがーう！！」榛名は北大路に「私が何してたかわかるでしょお！？」と怒ります。「その前髪が邪魔なのよ！」榛名は北大路の前髪をかき上げます。そこで初めて北大路の素顔を見た榛名は、「どイケメン！！」と驚きました。

「あんなにイケメンだったなんて聞いてない！」家に帰った榛名は北大路の顔が良かったからって好きになったりはしないし、北大路が告白してきたから試しに付き合ってみただけと自分に言い聞かせます。

告白は間違いだった！？

翌日、榛名は北大路に「榛名さん、彼氏いるって言ってなかったっけ？」と聞かれます。榛名は友達に合わせようと見栄を張ってしまったこと、友達と話題が合わないせいでギクシャクするのが怖かったと正直に答えます。「だから、私の彼氏は北大路」榛名は恋愛豊富な自分が北大路に色々教えてあげると話しました。

その後、榛名は北大路が男子生徒と話しているのを見かけます。「悪い、今日こそちゃんと榛名さんに言うから」榛名は北大路が話している内容が気になって、隠れて話を聞くことにします。「俺の告白は間違いだったってこと」北大路の口から出たのは、衝撃の事実でした…。