完璧な結婚式のはずが…

倉山麗華は裕福な資産家の元で産まれて、蝶よ花よと育てられてきました。そして、常にカーストトップに君臨してきた麗華は、有名大企業の期待のホープ・達樹と結婚することになります。「完璧だわ」と自画自賛していた麗華でしたが、結婚式で麗華の人生は一変しました。

ケーキ入刀の最中、突如スクリーンに麗華が同僚の女性をいじめている様子が映し出されます。動画の中で、麗華は女性が達樹に色目を使っていたと言いがかりをつけて、冷酷な表情でトイレブラシを女性の口に突っ込み、女性に謝罪を強要していました。「なに…これ…」麗華は動画を観て狼狽します。その動画は麗華を裏切った同僚達によって用意されたものでした。

「これは違うの！同僚にやれって言われて…っ」「無理だ、近寄るな。この結婚はなしだ！！」麗華は達樹に必死で弁明しますが、受け入れてもらえません。そのうえ、達樹が麗華の手を振り払おうとした際に、ケーキ入刀用のナイフが麗華のお腹につき刺さってしまいます。ウェディングドレスが血で滲み、麗華の一生はそこで幕を閉じました。

異世界転生で大奥に！？

「無礼者！！自分の立場をわきまえなさい！！」麗華が目を覚ますと、麗華はドレスを着た巻髪の女性・アネッサに叩かれてしまいます。「レイナさん！大丈夫！？」リアナという女性に声を掛けられ、麗華は自分がレイナ・オルガとして異世界に転生したことを思い出します。

その時、広間に第一王子クラウス、第二王子デレク、第三王子リュカ、第四王子グレンの4人が姿を現します。広間にいた女性達が頭を下げる中、レイナは状況が飲み込めず、その場で立ち尽くしてしまいました。

第一王子クラウスの目に入り…

レイナがクラウスと目が合うと、レイナはアネッサに頭を掴まれて、無理やり頭を下げさせられます。アネッサが「この者はまだこの『大奥』に入廷したばかりで…」と謝りました。レイナを含めてここにいる女性は全員、次期王妃候補として大奥に集められていたのです。「たっ大変ご無礼を…」レイナも恐る恐るクラウスに謝りました。

クラウスは「どうりで初めて見る顔だ。もっとよく見せろ」と言って、レイナの顔を上げさせます。クラウスはレイナの顔を見つめて、アネッサに「この者が何をしでかしたのか知らないが、暴力は感心しないな」と注意をして去っていきました。レイナは、クラウスが自分の頬の腫れに気がついて声をかけてくれたのかもしれないと思い、ドキドキします。

アネッサに叩かれた理由

王子たちが女性達と踊る中、レイナはリアナに怪我の治療をしてもらいました。そこでレイナはリアナから、レイナがアネッサに叩かれた理由を聞かされます。

今日は定期的に行われる王子たちと次期王妃候補者全員との舞踏会でした。レイナを含めた新入りの候補者たちは格下のドレスを着て、王子たちの目に届かない場所にいるよう先輩のアネッサたちに指示されていました。しかし、レイナは「全員同じように着飾らなければ不公平では？」と食ってかかったので、アネッサの怒りを買ってしまったのです。

歓迎会で裸踊りを披露！？

舞踏会が終わり、王子達が退出したあと、アネッサたちは新しく入廷した王妃候補の歓迎会を開くと話します。そこでアネッサはレイナを名指しして、大広間の中央で裸踊りをするように命じました。

前世でアネッサ以上に人をいたぶってきたレイナには、羞恥に震え許しを請う顔がアネッサは見たいのだとわかりました。レイナはアネッサの思い通りになるものかと思い、堂々とその場で服を脱ぎます。「自分のプロポーションに自信があるので、全裸で踊るくらい恥ずかしくもなんともありません」レイナの態度にアネッサは悔しそうな表情を浮かべました。

お夜伽の部屋に招かれて…

「随分と威勢のいい女だな」そこにクラウスが現れました。「うそ…こんな姿…王子に見られるなんて…」とレイナが恥じらっていると、クラウスはレイナに自分が着ていた服を着させます。「後でコレを返しに来い。宵月の館で待っている」クラウスはレイナをお夜伽部屋に招待したのでした…。