恋はアプリでする時代

「私の使命は出会いの手助けをすること！」恋愛コラムニストの夏希は、マッチングアプリのプロフィールを添削する仕事をしています。「男子とシェアできる話題が優先！まずは会って話してみたいなって思わせること！」夏希は相談に来たサヤカのプロフィールにアドバイスをしていました。

プロフィール写真の撮影は、夏希の仕事の顔なじみだったカメラマンの瀬川が担当しています。「加工しなくてもサヤカさんは十分かわいいよ」瀬川はまだまだ駆け出しでしたが、いい腕をしていました。

自然な笑顔

「うーん…いまいち」瀬川はサヤカの写真を何枚か撮りますが、自然に笑っている姿を撮影できませんでした。そこで夏希は、サヤカが気になっていた肉まんを買ってきます。

「んーっ！おいひい！」サヤカは美味しそうに肉まんを頬張りました。「いいよ。夢中な表情もっと見せて、俺のこと彼氏だと思って」瀬川はサヤカの姿を写真に収めます。「いいね。今日一番のベストショット」瀬川が撮影したサヤカは自然な笑みを浮かべていました。

自分の恋、完璧だった元カレ

「今日もいい仕事したーっ」サヤカの相談が終わり、瀬川は別の現場へ行くと話します。別れ際、夏希は瀬川に「他人の恋活ばっかり応援してるけど、自分の恋はどうなのって話」と心配されてしまいました。

夏希は元カレの事を思い出してしまいます。夏希の元カレの亮平は、高学歴高収入のイケメンで非の打ち所がない人でした。しかし、亮平は夏希の八重歯が幼く見えて気に入らないと話し、「夏希は綺麗でいてほしいんだよ。俺が治療代出してやってもいいからさ」と夏希を自分の思い通りにしようとしていました。

付き合っていた当時は、面と向かって説教してくれる亮平のことを頼りになると夏希は勘違いしていました。それが間違っていると気づいた夏希は、逃げるように亮平と別れたのでした。

マッチングの相手は…

「早く次の恋するぞ！」夏希は新しい出会いを求めて、マッチングアプリを開きました。気になるプロフに突っ込みを入れていた夏希は、34歳のITコンサル・Sを見つけます。自己PRをはじめ全ての項目がちゃんと埋まっているのを気に入り、夏希はSに連絡をしました。すると、すぐにSから連絡が来て、2人は会う約束をします。

夏希が待ち合わせ場所の喫茶店に入ると、そこには瀬川がいました。「まさかマッチングの相手って…」夏希は瀬川にSのことを聞きます。ですが、瀬川はSではなく、別の女性と待ち合わせをしていました。「すいません。ただの仕事仲間です」瀬川の相手がやって来たので、夏希は別の席に移動します。

元カレとの再会

「待ち合わせでスマホに熱中するなって…俺言ったよな？」夏希の前に現れたのは元カレの亮平でした。Sの正体は亮平だったのです。「お前の好みはよくわかってるから、案の定ひっかかってくれた」亮平は夏希とマッチングするため、ばれないようにプロフィールを変えていました。

「帰ってよ…私たち…もう別れたでしょ…？」「何言ってんだよ。結局俺とマッチングしただろ？」亮平は夏希を騙していたことを悪びれる様子がありません。さらに夏希の八重歯を気にして口元を隠す癖が治ってないことを指摘して、「この画像見て変わってないなって思ったよ」亮平はよりを戻そうと話し始めました。

ピンチに現れたのは…

「ナツキさん…ですよね。すいません遅れちゃって」そこに瀬川がやって来ました。亮平は、夏希は自分のマッチング相手だとアプリの画像を見せますが、瀬川は人違いだと言います。「アプリの画像より、この人のほうが美人だよ」瀬川は夏希の手を取り、その場から連れ出しました…。