就職が決まらない…！

七見詩乃は父親を幼い頃に亡くし、母親1人に育てられてきました。「お母さんには私のことより、自分の幸せだけ考えてほしい」詩乃は母親に再婚して欲しいと願います。

「私の就職が決まらないばかりに…」ですが、詩乃は大学4年生で就職が決まらず自活できない自分が、母親の足かせになっていると考えていました。

10年間会っていない幼馴染

詩乃にはイギリスに留学した幼馴染・二葉遥がいます。詩乃は遥と10年間会っていませんでしたが、ほぼ毎日近況報告をしていました。

「もはや彼氏じゃね！？」と友達にからかわれることもありましたが、詩乃は幼い頃の遥の姿しか知らなかったので、遥を2歳年下の可愛い幼馴染としか認識していません。ただ、会えないからこそ何でも話せる遥は詩乃にとって特別な存在でした。

初めての最終面接

「お母さんがもっと幸せになれるなら、そのためなら、何だって出来る―」初めての最終面接が決まり、詩乃は母親のために絶対決めると意気込みます。そして、何とか最終面接を乗り切りました。

面接の帰り道、詩乃は面接を受けた会社の人事担当に呼び止められます。人事担当の社員に話があると言われ、詩乃はホテルのロビーへと連れて行かれました。そこで社員から内定確実という話を聞いて詩乃は喜びます。社員は希望部署を詳しく聞きたいと言って、ホテルの部屋の鍵を詩乃に見せました。

社員は詩乃の肩を抱き、「一旦社に戻るが、先に部屋で待っててくれるかな？」と話します。詩乃は身の危険を感じ逃げようと考えますが、「これを逃したら―」と思い、震える手で部屋の鍵を受け取ろうとしました。

社長になった幼馴染

「楽しそうですね。俺も是非ご一緒したいなあ…」そこにスーツを着た男性が現れて、鍵を横取りします。それから、男性は社員に名刺を投げつけました。「社…長？フタバ…『二葉遥』！？」社員は名刺を見て驚きます。男性は、会社が苦労して取材を取り付けたビジネスコンテスト優勝者で学生起業家の二葉遥だったのです。

幼い頃と姿が変わりすぎていたので、詩乃は目の前の男を幼馴染の遥とは思いませんでした。遥は詩乃を抱き寄せて、「この子はあなたの命令に従わない。俺が終身雇用するって決めてるんだ。10年前から」と社員に向かって話します。詩乃はその言葉で、目の前の男が遥だと気づきました。

「ああ、御社の取材は謹んで辞退しますが…コレはありがたく受け取っておきますよ」遥は詩乃の肩を抱いた慰謝料代わりとして部屋の鍵を受け取り、詩乃を連れていきました。

10年前の約束

「俺が来なかったら、あの男の誘いに乗るつもりだった？」と遥に聞かれて、詩乃は「もし遥がいなかったら…」と否定できません。「詩乃は俺の会社で雇う…って言ったら、どんな見返りくれるの？」遥はそう言って、詩乃を部屋に連れ込みます。

部屋に入ると、遥は詩乃のおでこにキスをしました。「間に合って良かった。けど詩乃もノーと言わなきゃダメだ」遥は詩乃のことを心配していたのでした。「約束、今果たしてもいい？」遥は詩乃を抱きしめました。

「10年間、毎日想ってた。やっと…俺のものにできる」遥の言葉を聞いて、詩乃は10年前の約束を思い出します。遥はイギリス留学に行く前に、「大人になったら迎えに来る。俺が…詩乃をやしなうから、それまで待ってて」と約束していたのでした。

俺に食われて？

「俺が一生食わせてあげる。だからこのまま俺に食われて？」遥は詩乃にキスをしました。昔とは全然違う遥に詩乃は戸惑います。「10年待ったよ、これ以上は無理」遥は詩乃の話を聞かず、詩乃をベッドに押し倒しました。そして、遥は詩乃の服を脱がしていくのでした…。