絡まれている男性を助けたら…

初音は帰り道で、スーツ姿の男性・悠がガラの悪い男に絡まれているのに出くわします。「邪魔だったんで、つい」ガラの悪い男が蹴り飛ばしたゴミ箱が、初音の足元に転がってきたので、初音は男に目掛けてゴミ箱を蹴り返しました。

「なんだぁ、ねえちゃん」初音は男の怒りを買い、胸倉を掴まれて服を少し破かれてしまいます。初音はそれでも一歩も引かなかったので、男は逃げて行きました。

「助かりました。お怪我はありませんでしたか？」チンピラだと思っていた悠が礼儀正しかったので、初音は意外に思います。「急いでるので、それじゃ！」初音は用事を思い出して、悠を置いて急いで帰りました。この出会いが後に、初音の運命を大きく変えるのでした。

母親が倒れて入院

「ママごめん！仕事長引いた」初音は、母親に料理を教えてもらう約束をしていました。

「お店再開したら、料理教える時間なんて取れないしね」初音の母親は病気で体調を崩して、経営しているスナックを休業していました。その合間に初音は母親から料理を教えてもらっていたのです。初音は、亡くなった父親への愛を情熱的に語る母親に憧れていました。

初音が今日あった出来事を話している最中、母親は初音の目の前で倒れてしまいます。母親はそのまま病院に入院することになってしまいました。（…落ち着け、一番辛いのはママなんだから）自分の仕事のことや入院費用のことなど考えることがたくさんあり、初音は一杯一杯になってしまいます。

あなたは組長の隠し子です

「お迎えに上がりました。お嬢」初音が病院を出ようとすると、大勢の黒服の男たちが待ち構えていました。その中には、初音が帰り道で助けた悠もいます。初音は黒塗りの車に乗せられて、大きな屋敷へと連れて行かれました。

「あなたは組長の隠し子です」初音は自分の父親が、ヤクザの組長の若杉だと知らされます。母親から「父親は私が生まれる前に死んだ」と聞かされていた初音は、若杉が父親だと信じられません。

「…その胸の傷は、対立組織の鉄砲玉が赤ん坊のお前に付けたもんだ」若杉は、初音の胸の傷のことを知っていました。悠を助けたときに、初音は胸の傷を見られていたのです。

護衛じゃなくてペットがいい

「今ならお前たちを守る力も金もある」若杉は、母の入院費用やヘルパーなどを用意してくれました。「いやしかし、立派に育ったな初音…」若杉は泣き出し、「なんでもパパに甘えてくれ」と初音に言い出します。

（いやいやいや、ヤクザのお嬢なんて無理無理無理！！）初音は、強引に距離を詰めてくる若杉に引いてしまいます。若杉は初音の気持ちも知らず、新しい服を買ってやる、24時間護衛をつけてやるなど、色々と押し付けてきました。

頭にきた初音は「どうせそばに置くんなら護衛じゃなくてペットがいい」と啖呵を切ってしまいます。（やっちゃった…！）初音はまずいと思い、急いでその場から立ち去りました。

あなたのペットにしてください

翌日、初音のもとに悠がやって来ました。「今から私をあなたのペットにしてください。私は組長からお嬢へのプレゼントです」悠は自ら首輪をつけて、初音の前で跪きます。「そんな趣味はないので、お帰りください」初音は悠に帰ってもらおうとしますが、悠は家の中にすたすたと入っていきました。

ペットのご機嫌取り

「費用はご心配なく、お嬢への仕送りが十分な額振り込まれますので」初音を無視して話を進める悠に、初音は「ペットならペットらしく、ご主人様のご機嫌取れよ」と凄みます。「…もちろんです。靴も舐めますし、パシリでもなんでもいたします」すると、悠は不敵な笑みを浮かべました。

「でも、そういうのはご趣味じゃないんですよね。ではこれならご機嫌取れますか？」悠は初音をソファの上に押し倒します。「…ひょっとして、こういうのご無沙汰ですか」悠は初音の背中に寄りかかり、初音の体を触り始めるのでした…。