これが結婚…？

さくらは出会って半年で、今の夫からプロポーズをされました。「この人は私を大事にしてくれる」さくらはそう思っていましたが、結婚してからの夫の態度はまったく違うものでした。

「工夫が足りないんだよ、専業主婦だろ。そんな難しいこと言ってる？オレ？」夫は、さくらに事あるごとに家事のダメ出しをしていました。「散らかってんなあ、昼間何してるの？」「夕飯こんだけ？」「社会にでたらやってけないよ」夫の言葉で、さくらの心は日々削られていきます。

（これが結婚というものなの？）さくらは子どものことはかわいいと感じていましたが、夫のことを少し憎いと思い始めていました。

夫から見た妻の姿

「石橋っ、もっとうまいやり方あるだろうっ」夫は会社で上司から叱責されていました。落ち込む夫をフォローしたのは、後輩の女性社員の山本でした。「先輩はがんばってますよ」夫は、さくらと比べて山本は気が利くと思います。

（夫が必死で働いてきたのに、のんきにうたたねか）夫が家に帰ると、さくらはソファで寝転んでいました。PTAの仕事で疲れたと話すさくらに、夫は「小腹減ったな」とラーメンを作らせます。文句を言いながらもラーメンを作るさくらを見て、夫は（どうせやるなら、文句言わなきゃいいのに）と思うのでした。

外面の良い夫

さくらは夫と子どもと一緒に、ママ友が集まるバーベキューに参加しました。普段は率先して家事の手伝いをしない夫が準備を手伝ったり、後片付けしたりする姿を見て、さくらは家にいるときとはまったく違うことに驚きます。

さくらがママ友たちに夫のことを話すと、「ぜいたく言っちゃだめよ」と言われてしまいます。それから、さくらはママ友たちにそれぞれの旦那の愚痴を聞かされて、（幸せな結婚ってどこにあるの！？）と思いました。

バーベキューが終わり家に帰ると、夫は「5千円払うなら、焼肉屋行って食ったほうがうまいよな～」と文句を言うのでした。

離婚…

さくらと夫の関係を聞いた友人は、「私だったら離婚してるね」と話します。「離婚…！？」さくらは離婚なんて考えてもいませんでした。「でも離婚なんておおげさじゃない？」とさくらが話すと、友人はさくらがストレスで円形脱毛症になっていることを指摘します。

「少し話しあったら？」と友人からアドバイスされますが、さくらは絶対めんどくさいことになると思いました。離婚をしたら生活ができなくなることを考え、さくらは生き方を選べないことが息苦しいと感じます。

食べると子供になるアメ

意気消沈していたさくらは、帰り道で駄菓子屋を見つけます。（こういうの子どもに返ったみたいでワクワクするな）さくらは駄菓子屋のお菓子に夢中になりました。

「大人なのに食べちゃうの？食べると子どもになっちゃうよ」そこに謎の少女が現れます。「いいなぁ、子どもに戻りたい」とさくらが話すと、謎の少女は「じゃあどうぞ」とアメをさくらに渡しました。

子供になった夫

仕事が終わり家に帰ってきた夫は、夕飯が用意されていないことに怒ります。さくらは夫が帰る直前に餃子を焼く予定でしたが、寝てしまったのです。「腹減った！」と騒ぐ夫に、さくらは「じゃあ、そこのアメでも食べててよっ」と言います。

すると、夫は子どもに戻れるアメを舐めてしまいました。（…まあいいか、本当に子どもに戻れるわけないし）さくらは、夫がもし子どもに戻ったら、もう偉そうなこと言えなくなるかもしれないと思います。

次の日の朝、さくらが朝食の準備をしていると、家に見慣れない子どもがいました。「あなた、誰！？」「「夫の顔も忘れたのかよ」夫はアメを舐めて、本当に子どもになってしまったのでした…。