地味な日陰社員とイケメン同期

「この人とうまくいきますように」地味で目立たない会社員である森田は、マッチングアプリの相手に嘘の手作り弁当の写真を送りました。
「そんな弁当食べてないだろ。つくならもっとマシな嘘つけよ」その様子を見ていた同期のイケメン社員・真宮が後ろから声をかけてきます。

真宮は森田が連絡を取っていた相手を見ると、「似たプロフィールでもっと男前、会社にいるな」と話しました。
「え？誰ですか？」と森田が聞くと、真宮は顔を近づけて「俺」と答えます。「近いです！！」森田は思わず顔をそむけてしまいました。

俺のなんで諦めてください

以前、森田はマッチングアプリで出会った男性と一緒にいるときに真宮と出くわしたことがありました。
そのとき真宮は森田を抱き寄せて、一緒にいた男性に「これ、俺のなんで諦めてください」と言い放ったのでした。

婚活は失敗に終わり、森田はそれ以降真宮によくからかわれるようになります。
「お前なんでそんなに結婚したいの？」「27歳までに結婚するには今からでも遅いぐらいなんです」森田が真宮と話をしていると、真宮が「…じゃあ、俺と結婚したら？」と突然迫ってきました。

イケメン同期に弱点はない？

森田が呆気にとられていると、真宮は「ふっ、とんだ間抜け面だな」と笑みを浮かべます。「まぁ、せいぜい頑張れよ」真宮は何事もなかったかのように去っていきました。

（もう我慢の限界。弱点を見つけて必ず復讐してやる！！）と森田は誓います。しかし、真宮には弱点と言えるものはありません。真宮は同期の中では一番努力していて仕事も早く、イケメンで愛想も良くて人として完璧でした。（私は神と戦っているのか！？）と森田はつい思ってしまいます。

ハロウィンでボンテージ衣装に！

ハロウィンの日、森田は同じ部署の同僚に誘われて、美少女戦隊マリエルのコスプレをすることになりました。ですが、森田だけは敵役のボンテージ衣装に着替えさせられます。
「森田さんの女王様姿、最高に似合ってますよ」「でも、恥ずかしいです」最初は恥ずかしがっていた森田ですが、開き直って楽しむことにしました。

そこで森田は同僚から真宮の苦手な女性のタイプを耳にします。
「俺ドＳな女性がとにかく苦手なんだよ。女王様みたいに鞭持って迫られたら恐怖を覚えるね」と真宮は話していたそうです。

「でもそれって、今の森田さんみたいなタイプってこと？」「本当だ、女王様だもんね！」森田は自分が真宮の苦手なものになっていると知り、絶好のチャンスだと思います。

女王様になって復讐

「やべ…寝てた。んん？」仕事場で寝ていた真宮は目を覚ますと、ネクタイで腕が縛られていることに気づきます。
「やっとお目覚め？ダメじゃない仕事中に寝て、悪い子ね…」森田はボンテージ姿で女王様になりきり、真宮を叱りました。

「私の本性は女王様なの。悪い子は女王様がお仕置きしてあげる！！」森田は自分が女王様だと知ったら、真宮はもうからかってこないはずと思います。
（でもめっちゃハズカシ～！！！）森田が恥ずかしさで震えているのを、真宮は見逃しませんでした。真宮は「頑張っちゃってカワイイな…」と森田に聞こえないようにつぶやきます。

ボンテージ姿で机ドンされた！？

「悪かった、女王様は本当に怖いんです。かんべんしてください！！」真宮が怯えているのを見て、森田は復讐が成功したと思いこみます。
「本当！？もうしないって誓うのね！？」「はい誓います！！だから解いてください」森田は真宮が反省していると思い、腕を縛っていたネクタイを解いてしまいました。

「これに懲りて今後はもう―」と森田が言いかけた瞬間、真宮に机の上に押し倒されてしまいます。
「女王様が怖いんじゃないんですか！？」と森田が聞くと、真宮は「…怖いよ？女王様が好きすぎてね」と答えるのでした…。