夜会で婚約者を友人に奪われた商家の娘ライラは、失意の中、青年ユリウスと運命的な出会いを果たし―― 「君に三度目惚れしたんだ」 急転直下の展開でプロポーズをされてしまう。 しかも、相手は類い稀な魔力を持つ凄腕の魔道士でかつ名門魔道家の子息という玉の輿!? でも、ユリウスには大きな問題があった……。 極めて陰気で、まるで"亡霊"のような見た目だったのだ！ さらに、お互いを全く知らぬままライラが最初にユリウスから頼まれたのは共に"寝る"ことで――!? 捨てられた少女が凄腕の魔道士と共に幸せを掴む花嫁物語、開幕！

強大な魔力を持つ故に“亡霊”と呼ばれていたユリウスを救ったのは、ライラが持つ“魔力吸収”の力だった――運命の出会いを経て、二人は幸せな日々を過ごしていたが出向いた夜会で、ライラの旧友カロリーナと再会する。彼女は、ライラを婚約破棄に追いやった張本人で!?「私、ライラに会えるのをずっと楽しみにしていたの――」不穏な笑みを浮かべるカロリーナの視線の先には、幸せそうに寄り添うライラとユリウスの姿があって・・・・・・捨てられた少女が凄腕の魔道士と共に幸せを掴む花嫁物語、波乱の第二幕！

類い稀な魔力を持つユリウスと婚約したライラは、それを妬む旧友カロリーナの手引きによって敵国オルーヴァから狙われ、攫われてしまう。 その敵地でライラが目にしたものは、“亡霊”と呼ばれていた頃のユリウスと同じように痩せこけて弱り切った子供たちだった・・・・・・。 「私の力で、あの子たちを助けたい――！」 一方、離ればなれになってしまったユリウスは忌まわしき己の過去と対峙し精算することを決意。 ライラのため、オルーヴァへと駆け付ける――!! 捨てられた少女が凄腕の魔道士と共に 幸せを掴む花嫁物語、激動の第三幕！

敵国オルーヴァとの事件を乗り越え、ライラとユリウスは来年の初夏に控える結婚式を待ちながら、穏やかな日々を過ごしていた。 ある日、国王からユリウスのもとに遊学のために来訪する、隣国の王女シャルロットの世話係の命が下される。 そして、ユリウスの健康管理係としてライラも同行することに。 聡明で美しいシャルロットとユリウスが並び立つ姿を見て、ライラの心が軋み出し・・・・・・ 「こんな気持ちになるなんて、私・・・・・・ユリウス様に嫌われたくない・・・・・・」 捨てられた少女が凄腕の魔道士と共に幸せを掴む花嫁物語、衝撃の第四弾！

ライラは、隣国の王女シャルロットの付添人としての役目を通じて悩みながらも、徐々に彼女との心の距離を縮めつつあった。 しかし、シャルロットの兄トリスタンの突然の来訪により事態は一変。 非魔道士への差別的な意見を列挙するトリスタンに驚きつつも、ライラは兄の陰で沈黙を貫くシャルロットに胸騒ぎを覚えていた。 シャルロットの祖国ミュレルに蔓延る、強い非魔道士への差別。 その存在を知ったライラとユリウスは、大きな行動に出る――。 「魔道士か非魔道士かなんて関係ない。私たちは手を取り合って生きていくべきなんです――！」 捨てられた少女が凄腕の魔道士と共に幸せを掴む、感動の最終幕！