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『ひさうちみちお』の作品一覧

理髪店主は子供時代、体が弱かった。小学校五年生頃には登校しなくなっていた。その頃彼の家は裕福だったので、家庭教師 をつけてもらう。彼女は父の愛人でもあった。父への憎しみから、彼女は理髪店主に体罰を加えていたが、逆に彼は家庭教師 に対して性的な憧れを持つようになる。ある日、家庭教師が帰った後、彼女の座った椅子に顔...
ぼくの家はお金持ちです。ぼくは箱庭をつくりました。プラモではなく、本物の素材で牧場をつくったのです。出来上がって みると、何か物足りないと感じ、それは牛だと気がつきました。でも箱庭の牧場に本物の牛は入りません。偽者が嫌なぼくは、 牛肉を買ってきて入れる事にしました…。ファンタジーではなく、人間の歪みに焦点を当て...
アメリカ軍が隠したアレを探し続けている中尉。飯盒になってしまった軍医。交通事故で両親を無くした子供のために募金を 募っている、おとめ座渦巻き星雲NGC内Aの7031恒星系第四惑星から来た宇宙人など。戦争がとっくに終わっているこ とを知りながら、戦犯になるのが怖くてジャングル生活を続けているヨコイ軍曹とが、シュー...
托卵と言う習性を持つ鳥・カッコー。その名を冠せられた、カッコーと呼ばれる民族がいた。彼らは昔から自分の国を持たず、 少人数の集団を作って各地を巡り、芸を見せて日々の糧にする暮らしを送っている。そんな彼等が、金で産婆を買収して、次 々と自分達の子を各家庭に送り込み、世界を支配しようとしていると言うのだ。それが本当...
山本のおじいさんがワタナベさんに拾われたのは、ニッポンが戦争に負ける前のことです。体中すっかり錆びついて、夢の島 に棄てられていたのをワタナベさんが持って帰って造り直したのでした。おじいさんはワタナベさんに大変感謝して、下男と して働かせてもらう事にしました。でもニッポンが終戦を迎えてからは、デモクラシーがリバ...
日記あり、評論文あり、マンガありのごった煮本。何と7ページには「神様」がいらっしゃるそうです!実にお買い得な一冊。 畏れ多くて解説文など書けません! 「本書の意味と使用上の注意」「日向町の人生劇場」「正しい女子高生のあり方」「エスカレートTV局」 「ミッチーの秘かな楽しみ」「スケベーを哲学する」を収録。
叡山を追われ京に流れてきた弁慶は、口入屋の持ってきたアルバイトで、公達の家から盗まれたという家宝の太刀を探すこと になった。多分どこかの武者の手に渡っているはずと、片っ端から道行く武者をぶっ倒して太刀を検めるという、大雑把な方 法である。それがいつしか人気を呼び、弁慶は戦で人が死なぬようにと太刀千本奪取の大願を...
悟りを開いたおしゃか様は、以前に修業していた時おしゃか様が誘惑に負けたと思って去っていった五人のもとに行きました。 あれが来ても口を利くなと言っていた五人でしたが、おしゃか様に会うと、ありがたいようなもったいないような気持ちにな り、弟子にしてくださいと言いました。するとおしゃか様は、りっぱな悟りを開いた顔を剥...
昔々あるところ(の地面の下)に、もぐらの父子が住んでいました。倅はいつも絵本ばかり読んでいる変わり者で、死んだお 母さんもぐらと地面の上に出たときに見た天使を思い描いたり、夢に見たりしていました。お父さんが死んだあと、その天使 が尋ねてきて、二人は仲良く幸せに暮らしたのですが、退屈になった天使は「地上に帰る!」...
彼を捕まえたら、私の家に連れて来るんだ。そう命じたパルメランは、私の妻と密通し、彼を殺せと頼まれていた。私は地位 も金もある男爵。その私が“恋”をしたのだ。街の与太者…公衆便所でカモを漁る美しき野良犬に…。サーカスの人気者がテ ントを出て、広場や公園で大道芸をやっている、パースペクティブキッド。多くの男色趣味の...
2千5百年前ヒマラヤの麓にカピラバスという国がありました。カピラバスのお城には、情け深いスッドダーナ王と優しい お妃のマーヤ様が住んでいました。ある日マーヤ様は夢をご覧になったのです。空から白い象が降りてきて、マーヤ様の○○ のなかに入りました。その時同じ部屋で、スッドダーナ王は椅子に座ってうたた寝をしていたの...
ある日突然、妻から別れたいと言われた貴方。自分は別れたくないけど、浮気を許してまで妻に追いすがるのはみっともない。 慰謝料くらい取るのは当然だ。しかし裁判沙汰でドロレスするのも忍びない。とお思いでしょう。そのためにテレビが提供す る離婚ゲーム『パネルショック』においで下さい。ご夫婦で愉快なゲームを行って頂き、平...
文学に憧れていた狸の中沢君は月に一度山を降りて、葉っぱのお札で本を買って帰るのが楽しみだった。被害に遭う本屋さん のために、将来自分が小説家になって稼いだら、出世払いする予定を立てているのだ。十八歳の時に幼馴染のジェーンと結婚 した中沢君は、人間に化けて出版社に小説を持ち込んだのだが、本に出来るかもしれない...
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