「お客さんのココ、凄く大きくて…素直だね」長崎で二百年の歴史を誇る陰間茶屋・月光亭。男娼の葵はあと一年で年季明けを迎えるが、心配事が――それは病気がちの弟。葵が男娼になったのも弟の薬代を稼ぐためだった。金に執着が激しい葵はいつしか月光亭で有名な“つれなくも美しい男娼”に。ある日上客が連れてきた西洋人の貿易商ロバート・スミスに買われることに。しかしスミスは葵が男であることを知り、「汚らわしい」と吐き捨てるのだった。腹を立てる葵だったが…!?

「今まで何百人もの男と床入りしてきたのに――俺、初めてみたいに緊張してる？」経営状態のよくない月光亭のためにスミスに身請けされることが決まった男娼の葵。葵は自分にキツいことばかり言うスミスに対して素直になれずにいた。そんな折、金持ちのスミスに身請けされたいと願う弟分の若草に、スミスの目の前で組み敷かれ、犯されてしまう！　若草に犯されながらスミスの眼差しを感じる葵は…!?

「何日経っても、寂しくてさびしくてたまらない…」ずっと病にふせっていた葵の弟が急逝する。今までずっと弟のためにだけ行きてきた葵。男娼になったのも、弟の治療代や薬代を稼ぐためだった。唯一の肉親を亡くし、この世でたった一人残されてしまった葵は、出張先から戻ってきたスミスの前でも、いつものように生意気な態度を取れないほどに落ち込んでいた。葵の異変にスミスは…!?

「ロバート、死ぬなよ…！」辻斬りに襲われたスミスと葵！　このまま死んだ弟の元へ行くのも悪くない…そう思う葵を救ったのは、誰よりも葵に冷たく当たるスミスだった！　命からがら逃げ出し、身も心もボロボロの葵に、スミスはプロポーズにも似た言葉を告げる。生まれて初めて心まで繋がった相手との夜を迎える二人は――!?

「ここが私の屋敷だ。今日からお前はここで暮らすんだ」ついに身請けされ、貿易商スミスの屋敷にやってきた男娼・葵こと小太郎。初めて入るスミスの部屋、初めて見るベッド、そして初めての洋装でのH。スミスのベッドの中、小太郎は高まる興奮で濃厚な夜を過ごす…！

「他の男に色目を使うな。元男娼だから我慢できないのか？」スミスの会社で経理を手伝い始めた小太郎（お金にガメツイ小太郎は計算が大得意だったのだ！）。日本人嫌いの副社長ビルに盗みを働いたと勘違いされ、のしかかられ、力づくで服をはだけられて…!?

「俺は捨てられ、日本に置いていかれるの？」裕福でハンサムな英国人商人スミスに身請けされた小太郎。スミスの大きな屋敷で夢のような生活をしていたが、スミスが上海に渡り新規事業をするという噂を聞く…！　天涯孤独の小太郎がやっと巡り会えた運命の相手スミスだったけれど？　二人は離れ離れになってしまうの!?　小太郎とスミスの海を越えたドラマチックな恋の行方は――!?