眠ることが大好きな吸血鬼のクレアは、その怠惰さを見かねた祖父によって見知らぬ森へと放り出されてしまう。 しかし偶然出会った伝説の魔獣フェンリルを眷属にしたことを機に、多くの魔物がクレアの下と集まってくる。 そして未開だった森は、クレアが眠っている間に魔物たちの暮らす地へと発展するのだが、森の異変は人間たちも感じていて……？

順調に街を発展させ、傘下の魔物を増やしていく吸血鬼のクレア。 だがそのことが原因で人間たちが森の調査を始め、平和に暮らしていたクレアたちの生活が脅かされてしまう。 大切な仲間を守るためクレアは人間たちと戦うことを許可したが、手を下す前にこの街で暮らすことを提案してほしいと伝える。 そうしてクレアの下に連れてこられたのは、街の調査中にフェンリルのクロに見つかり捕虜になることを選んだ、3人の冒険者たちだった―――。

冒険者パーティー『鷹の鉤爪』の3人が捕まったと知らされたクレアは、彼らを救い出すため人間と手を組むことを決める。 そしてフェンリルたちを人間の国に忍び込ませ、救出作戦の準備を進めていく。 一方幽閉された『鷹の鉤爪』の3人は、城の牢で拷問にかけられ続けていた。 だが魔物の情報を漏らさない3人に対し、国の重鎮たちは審問会にかけ斬首刑にしようとする。 クレアは処刑までに、3人を助け出すことはできるのか―――？