譲ってもらった仕事に若干の後ろめたさを感じながら、竜堂は眠らない街を歩いていた。仕事の内容は、ある政治家と極道の密会現場を押さえる事。普段なら決して関わろうと思わない仕事なのに、今日は違っていた。なぜなら入社2年目の竜堂は悩んでいたから。同期の長谷川がガンガンスクープを上げているのに対し、自分は全く成果を上げられていない。そんな焦りが彼を突き動かした。幸運にもターゲットを見つけさっそく後をつける竜堂。しかし、カタギの人間が極道の目を欺くなどできるわけもなく、あっさり見つかってしまう。もうダメかも…そう思っ