『ユサブル』の作品一覧
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横嶋やよい
- 医者だった父の死後、ヒロトは十数年以上、自分を溺愛する母と二人暮らしの生活を送っている。毎日毎日、せっせと手作りの料理とお菓子をふるまわれるせいで、ヒロトはまだ二十代だというのにすっかり小太り体形となり、正直母のことを息苦しく感じることもあったが、あらがうことも叶わず、日々ズブズブと埋没していた。ところがそんな...
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鹿野景子/唐沢俊一
- 女子医大で麻酔学の教授を務める葉山は極悪非道の男だった。教え子の女子大生たちの肉体を、時には得意の麻酔を用いて半酔半覚状態で犯して慰みものにし、金まで巻き上げるという言語道断ぶりで、その毒牙にかかった人数は計り知れない。そんなある日、葉山のもとをピチピチの一回生美人女子大生の佐藤夏美が訪ねてくる。葉山の著書に感...
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鹿野景子/唐沢俊一
- 男女6人、3組のカップルがいた。彼らは性のマンネリを解消するためにスワッピングに興じていたのだが、だんだんそれすらも刺激を感じなくなってくる。そこでメンバーの一人である葛木教授が提案してきたのは、とある幻覚剤を用いてのプレイだった。それはアマゾンに棲む原住民の間に伝わるものらしいのだが、これを吸引することによっ...
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鹿野景子/唐沢俊一
- 資産家夫人である浦辺千景(ちかげ)は若い愛人のケンジにそそのかされ、夫を崖から川に突き落として殺してしまう。その遺体の体内からは内部を食い荒らして丸々と太ったウナギが…! 恋人の静子と共謀して千景の資産を自分たちのものにしようと目論むケンジは、早い時期での再婚を迫るのだが、罪の意識から千景はグロテスクなウナギの...
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鹿野景子/唐沢俊一
- 藻の研究者である鳴滝多美子は「緑泥藻(ミドロモ)」という、肌美容にすばらしい効果を発揮する特殊な藻の繁殖に成功し、恋人の疋田(ひきた)数也が院長として経営する美容サロンの成功に大いに貢献していた。しかし、彼女にはわかっていた。数也は私が緑泥藻繁殖の秘密を握っているから大事にしてくれているだけ。それは決して愛なん...
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鹿野景子/唐沢俊一
- 売れっ子女優の数崎麗子は、若手ナンバーワン脚本家の国近徹と交際しており、遠からず結婚をと考えていた。ところが、徹の突然の心変わりに驚愕する。「オレ、新進女優の高堂良江と結婚しようと思うんだ。彼女のアソコの具合はとにかく素晴らしいんだ。ミミズ千匹と巾着が一緒になった…しかも、福マンなんだぜ」なんとか徹の心を取り返...
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鹿野景子/唐沢俊一
- 恋敵の女性器を自分に移植手術した女優を待ち受ける未曽有の恐怖とは? 美容効果絶大な泥に秘められた世にも恐ろしい真実とは? アマゾンの幻覚剤を用いてスワッピングパーティーに興じる6人の男女を見舞う衝撃の運命とは?…他、欲望と愛憎のるつぼで、時に妖しく、時に美しく、そして時に残酷に花開く未体験のショッキング・セクシ...
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なせもえみ
- 小3の息子・順也がいる専業主婦の美希は、高学年になる前にささっと済ましとけ…くらいの軽い気持ちでPTAの役に就くことにする。そして選んだのは一番ラクそうな文化委員…経験した人に聞くと、自分たちから言い出しさえしなければほとんど大した仕事はないとのこと。そして初めての分科会に出席すると、美希と同じマンションに越し...
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なせもえみ
- 「オレと結婚してくれないか」つきあって3年、恋人の聡太からついにプロポーズされたゆりかは、幸せの絶頂を感じるとともに、一世一代の晴れ舞台である結婚式に向けて、シンプルでスマートな自分なりの理想像を思い描いていた。ところが、黙ってないのは両家の母親たちだった。それぞれが好き勝手なことを言いつのり、ゆりかの思いとは...
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宮城朗子
- 泉ちひろ(29歳)は、脱サラして昔からの夢だったパン屋を営む夫・伸生を手伝い、実母・ひとり息子の優太とともに、忙しいながらも幸せな日々を送っていた。ところがそんなある日、伸生が踏切での交通事故に巻き込まれ、瀕死の重傷を負ってしまう。幸い意識が戻り植物状態の危機は免れ、なんとか退院までこぎつけたものの、伸生の様子...
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宮城朗子
- 水島和佳子は酒乱の暴力夫との7年間の結婚生活に別れを告げ、7歳の一人息子・剛志を連れて離婚、シングルマザーとなった。スーパーのパート勤めは時給も安くギリギリの生活ではあったが、心やさしい剛志の支えもあって前向きに頑張る日々だった。ところが、日が経つにつれて息子の中に別れた夫と似た部分が見え隠れするようになってく...
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水城瞳
- 有希子は老舗和菓子屋・美園屋の嫁として、家事の他にも大事な小豆あん作りを任せられ、忙しい日々を送っていた。そんなある日、母親に死なれあちこちたらい回しにされた可哀そうな親類の子だといって、姑が和人という少年を引き取ってくる。有希子の娘・早紀と同じ11歳だという和人は頭がよく性格もいい…でもなぜか有希子はしっくり...
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神崎順子
- 昭和27年(1952年)、東京都。荒川放水路で発見された首・手足を切断された成人男子の胴体…それは後に流れ着いた手部分の指紋から、行方不明中の警察官・佐藤巡査のものであることが判明した。そして警察の威信をかけた捜査の末に辿り着いた犯人は彼の内縁の妻・大野美佐子(26歳)だった。大阪から赴任してきてまだ間もない彼...
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神崎順子
- 勤めていた銀行で客の預金を横領し、男に貢いだ額なんと8億9千万円! 優秀な行員として周囲から評価され信頼もあつかった女性が、この世にも愚かな犯行に走ってしまった驚愕の顛末とは一体…!? 1930年(昭和5年)、村岡京子は三人姉妹の末っ子として大阪に生まれた。父親は大の浮気性の挙句によその女と共に出奔してしまい、...
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神崎順子
- 1975年5月、アメリカ。アラバマ州アニストンの町で、フランク・ヒリー(45歳)という一人の男性が急死した。突然激しい嘔吐に襲われ入院、5日間苦しみ抜いた果てに亡くなるという悲惨な最期だった。彼のなきがらの脇で嘆き悲しむ美しき妻、マリー・ヒリー(42歳)だったが、何を隠そう夫を死に追いやった真の犯人はこの妻だっ...
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小牧成
- 1993年12月14日、朝。東京都日野市下ヶ原団地の会社員・山下悟宅で激しい火災が発生、居間にいた6歳の長女が両腕を焼失し、頭蓋骨は高熱で割れ大脳が露出した状態で、そして寝室にいた1歳の長男は両腕と膝から下が焼失した状態で、それぞれ遺体となって発見された。この世にもむごたらしい火事は、一人の女の放火によるものだ...
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小牧成
- 2009年8月27日。まだ残暑も厳しいその日、公園を根城にしていた住所不定のホームレス女性・石井晴美(30歳)は、苦悶の果てに市道上で血まみれの男児を産み落とした。「なに? この気持ち悪いものは…!?」母親の自覚を覚えるどころか、そう言って嫌悪感におののくばかりの彼女は、手持ちのハサミでへその緒を切断すると、男...
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桐野さおり/有田万里
- 平成のあの日、あの時…ワイドショーを席巻し、日本中の注目を集めた“女の大事件”の数々を、読み応えたっぷりの大長編ドキュメントタッチ・ストーリーとして大特集!! あの衝撃と興奮、そして恐怖が今あざやかに甦る! 【収録作品】「真相究明!!和歌山毒入りカレー集団殺人事件」「驚愕!!ふとん叩き引っ越しおばさんの知られざ...
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桐野さおり/有田万里
- 平成18年、K県H市。何の変哲もないアパートの一室から発見されたのは、成人男女をはじめとする、なんと計5体の人間の遺体だった!! そしてこの事態を引き起こした中心人物は54歳の一人の中年女性。若い頃から近所でも評判の美人として浮名を流し、その魔性と底知れぬ欲望、そして常軌を逸したエゴイズムで周囲を混乱させ、不幸...
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桐野さおり/有田万里
- 平成18年、A県。“特別豪雪地域”にも指定されている東北の過疎の町で、一人の少女の水死体が発見され、地域住民は騒然とした。警察は事故として処理したが、それを真に受ける者は誰もいなかった。シングルマザーだった少女の母親の評判がとにかく最悪で、男出入りが絶えずに少女をいつも邪魔者扱いして虐待し、その挙句の犯行ではな...
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桐野さおり/有田万里
- 平成17年4月、N県。テレビの画面に映し出されたその異様な光景に、視聴者すべてが目を見張った。「引っ越し! 引っ越し!」…大音量の音楽を流しながらベランダで激しくふとんを叩き、隣家に向かってがなり続ける女性。一見、昨今よく目にする、ご近所を騒がす迷惑隣人…かと思いきや、実は彼女の異常とも思える行動の背景には、悲...
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桐野さおり/有田万里
- W県W市ののどかな田舎町。両親に結婚の報告をするために婚約者の男性を伴って帰省してきた亜矢だったが、喜ぶ両親とは裏腹に彼女の気持ちは暗くかげっていた。1998年の夏、ここで起こった世にも恐ろしい大惨事――毒入りカレー集団殺人事件のことを思い出していたからだ。4人の命を奪い、63人が入院したその事件の犯人と目され...
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春名宏美
- 田原麻名はIT企業の社長である夫を持つ、人も羨むセレブ主婦だった。豪華な大邸宅に住み、何不自由のない暮らしを送り…しかし、ひとつだけ思いどおりにいかないことがあった。息子・義弥(よしや)のデキがあまりよくなく、私立受験にも失敗し、程度の低い公立高校に通わざるを得ないハメになっているのだ。でも、せめてこの学校では...
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春名宏美
- 「これで3人目だわ…」テレビでニュースを見ながら、主婦・工藤千秋は不安におののいていた。またこの町内で暴行殺人の被害者が出たのだ。犠牲者はいずれも20~30歳代の若い女性で、一人はOL、あと二人は主婦であり、いずれも自宅でひとりでいる時、寝込みを襲われていた。最近、千秋の夫・雅彦も帰宅が遅く、夜ひとりのことが多...
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瓜渡モモ
- OLの水野亜紀(26歳)は未亡人の母と二人暮らしで、そこそこ平穏な日々を送っていたのだが、そこへ突然の乱入者が! なんと妹の真紀がダンナの洋平と離婚して出戻ってきたのだ。かつて、洋平の”3高”ぶりに夢中になり、まわりの反対を押し切って(亜紀をはじめ、周囲の見る眼のある人間たちは皆、洋平の甲斐性なしな本性を見抜い...
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水城瞳
- 主婦・典子は、製薬会社に勤める夫と娘の望の3人、平穏で幸せな生活を送っていたのだが、田舎に住む夫の父親が亡くなったことで状況は一変する。夫が実家に戻って家業の薬局を継ぐと言い出したのだ。でも…と典子は思う。私はお義母さんに嫁として認めてもらっていない…が、そのことなら大丈夫と夫は言う。おふくろはつらく当たった当...
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水城瞳
- 小学校で教師をしている多田恭子は、2ヶ月前、息子・夕貴を乳幼児突然死症候群によって亡くしてしまった。しかし、夫の励ましもあって悲しみのどん底から立ち直り、教職にも復帰して平穏を取り戻したかに見えた。しかし、最愛の息子を突然失った心の傷は想像以上に深かった。恭子は再び心の均衡を崩していき、ぬいぐるみの声が聞こえる...
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水城瞳
- 主婦・由美子は娘・ありさを公園へ遊びに連れていったとき、あやまって階段から落ちて頭を打つのだが、なんとそのせいで記憶を失ってしまう。といっても、失ったのは子供を産んで以降の記憶だけで、その前のわがままで浅薄な独身時代の性格に戻ってしまった由美子は、ありさに対して母親としての自覚を持つことができず、まるでペットの...
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関谷青子
- 野中彩也子(28歳)は今現在、独身の実家暮らし。ホテル勤めのフリーター生活を送っているが、ある日職場のエレベーターで同僚男性と乗り合わせ、階数ボタンで互いの指が触れ合った瞬間、全身をいいようのない衝撃が走り、激しい頭痛とどうしようもない息苦しさに襲われてしまう。じきに症状は治まったのだが、数ヶ月後、再び同じ発作...
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時田かける
- 主婦の山崎世津子は、夫・隆典との間に待望の第一子をもうけ、隆矢と名づけられたその子は、すくすくと育っていった。ところが、生後5ヶ月を迎えようとしていたある日の明け方、突然隆矢は激しく泣き出し、それはミルクでもオムツでもなく…困り果てた世津子は隆矢を小児科に診せに行くのだが、特段異常はなく、しいていえば”驚愕反射...