――深夜、山道の道路沿い。道路を徘徊する、この世の者為らざる者・空魔（くうま）たち。人肉を喰らう彼らの元へ近づくのは帯刀した少年。空魔たちが窩守（あなもり）と呼ぶ少年は、現世と冥界の堺である窩を護る役目を担っていた。冥界へとつながる窩からあふれる穢れた瘴気は空魔たちの血肉となる……現世の闇の端へ追い込まれた彼らは、力と居場所を求め、少年を始末しようと襲い掛かる――！　現代ダークファンタジー、ここに開幕。

昼間は普通の高校生・緋垣京（ひがき・きょう）は、深夜、冥界と現世をつなぐ穴を守る窩守（アナモリ）として、冥界の窩を目指す空魔と対峙する。人知れず町を守る京を食らうように、空魔を送り込む謎の存在が現れ…!?

黒妖狗（ブラック・ドッグ）を取り逃がした晩から二夜明け、学校から帰った緋垣京（ひがき・きょう）は、空から境内に入って来たものの正体を確認しに行く。そこに倒れていたのは、一昨夜、空魔（くうま）との戦いの最中に遭遇した謎の翼（ハネ）付きの男だった！かすかに感じる妖気に身構える京は、突如襲いかかってきた男と一触即発の状態となるが…。

「その気配…貴様も人喰いだな！！」謎の翼（ハネ）付きの男“スオウ”は緋垣京（ひがき・きょう）の父親に助けられ、町の結界が消えたら出ていくことを条件に、京から見逃されていたが…。人喰いの魔物・黒妖狗（ブラック・ドッグ）が緋垣京を喰らう為、スオウに共闘を持ちかけーー!?