聖女クラリスは、突如として愛する王子から婚約破棄を言い渡され、しかも実の妹であるリーシャが王子の新たな婚約者になってしまう。 さらに王子は顔の醜さで有名なアルト公爵に嫁ぐようクラリスに命令する。 王命によりアルト領を訪れた彼女が出会ったのは、思わず息をのむほど恐ろしい容貌をした公爵だった。 公爵はその顔が原因で不遇な人生を送っており、心まで荒みきってしまっていた。 しかし心優しいクラリスと出会ったことで、彼は生来の温かな心を取り戻す。 そしてお互いに惹かれだした二人が歩む新たな人生は――。

悪徳領主フーリエとの決闘を制し、聖女クラリスと公爵アルトは穏やかな時間を過ごしていた。 しかし、それもクラリスの妹リーシャの来訪によって瞬く間に過ぎ去ってしまう。 リーシャが持ってきたのは、破棄されたはずのクラリスとハラルド王子の婚約がいまだ継続中だとする内容の手紙。 事態の解決を図るため、2人はクラリスの父であるバーレン男爵のもとを訪れる。 しかし互いの家族が仕掛けた陰謀によって無理やり引き離されてしまった2人。 クラリスたちが再び手を取り合える日は来るのか――。