就活57連敗中の七木田亜月は、お寺の住職である父親から帰郷を促されるけど、田舎にある実家のお寺には絶対に帰りたくない。後がなくなり焦る亜月だけど、ひょんなことから決まった就職先は、給与よし！　勤務時間よし！　社会保険よし！　そしてイケメンよし♪な個人クリニックの事務。待遇がよすぎる雇用条件は、来院する風変わりな患者さんたちも気になり、嬉しさよりもあやしさが満載で……!?

ようやく決まったホワイトすぎる就職先。幸せを噛みしめる亜月だけど、異様に鼻が伸びる患者さんの姿にびっくり仰天。病院名は記憶と違う上、イケメンすぎる先生の年齢にも衝撃を受けることに。言い知れぬ不安感に襲われるなか、亜月の歓迎会が開かれるけど……。

雇用条件もお給料も大満足！　イケメンの医師にホスト風の理事長、アイドル顔負けの薬剤師まで新たに現れ、誰もがうらやむ職場だというのに、どうにも妖しく感じてしまう亜月。歓迎会では、「妖怪って信じる？」なんて、からかわれているとしか思えない質問まで飛びだして……。みんなから投げかけられる「ハーフ」の意味が、ついに明かされる!?

「あやかしクリニック」――普通の人間には読めないというクリニックの名称。それを読むことができる亜月も、あやかしの仲間!?　やっと就職できた職場だけど、あやしすぎるものには近づかない……とばかりに、退職を申し出る亜月。それなのに自宅に帰ってみると、新たなあやかしが待ち受けていた！　大ピンチの亜月の前に天護先生が駆けつけるけど……!?

あやかしの始祖との親和性が高かったり、クリニックの看板の文字が読めたりと、生粋の人間（!?）のはずなのに自分の正体がわからなくなる亜月は、退職を撤回して「あやかしクリニック」で勤務を続けることに。だけど住まいのアパートには怪しげなあやかしが出入りするようになり、テンゴたちのアドバイスに従いクリニックの2階にある寮へと移り住む。そこで知ったのは、人間たちと混ざって暮らすあやかしたちの苦労で……。

クリニックの寮に引っ越し、ようやく落ち着いて仕事に取り組むことができるようになった亜月は、月末の恒例となっている医療費の請求明細（レセプト）に頭を悩ませていた。そんな亜月の前に、感染性医療廃棄物の産廃業者が集団で営業に訪れる。ただの事務員なのに、イケメン理事長のタケルから「事務長」として紹介されてしまい、各社から豪華な接待を受けることになってしまう。

テンゴたちと知り合ってから、人間なのにあやかしのハーフやクォーターと間違われてばかりの亜月。しかし八咫烏の八田は、亜月はあやかしではなく、あやかしとの親和性が高い存在だと告げる。似たような感覚を持つ人間が沖縄の石垣で医者をしていることを知り、事務員なのになぜか「研修」という名目で会いに行くが、訪れた診療所で研修医と間違われてしまい……!?

研修という名目で石垣島の診療所を訪れた亜月は、医師の芦萱から研修医と間違われてしまう。誤解は解けたものの、芦萱の往診に付き添い島内の患者の元を巡ることに。飄々としていて掴みどころがない芦萱に自分との共通点があるように思えないが、患者に寄り添う真摯な態度に、次第に尊敬の念を抱くようになる。一方で、様々な病に苦しむ患者と接し、「人」と「あやかし」の境界が分からなくなり……。

はるばる東京から、石垣島に住む医師の芦萱を訪ねた亜月は、事務員なのに往診に同行し、人間だけでなく「あやかし」の診療にも立ち会うことに。その際、芦萱の実家が神社であることを知り、お寺が実家の亜月は意外な共通点に驚く。芦萱から「あやかし」の見分け方を伝授された亜月は、歓迎会を兼ねたバーベキューで、新たに得た能力を披露するけど……!?

芦萱先生のお陰で、「あやかし」のハーフやクォーターの見分けがつくようになった亜月。海辺のバーベキューで、初めて得た特殊能力を披露していたところ、「ぬらりひょん」をはじめとする、あやかしの始祖たちが乱入してくる。子孫を残すために亜月と芦萱を狙う始祖たち。その自分勝手な言動に、ついに亜月がキレる……と同時に現れたのは、意外すぎる人物（？）で……。