バンド・NOVAのベーシストとしてプロデビューすることになったバードは、NOVAのボーカル・ソニィの正体がソネットだと知る。その時、「緑の大地」運動はタロンが関係していたと思い込んで激昂するバードは、それを否定するソネットから好きだと告白される。一方、寂れた山村から逃げ出した真知（まち）は、沢から滑り落ちて骨折してしまう。その直後、熊に襲われた真知は、謎の大男によって助けられるのだが……!?

桐生（きりゅう）の部屋を訪れた榛原（はいばら）一家は、娘・奈留（なる）と感動の再会を果たす。その時、奈留は真知（まち）の様子がおかしい事に気づき、真知に触れた小松崎蘭（こまつざき・ラン）は彼女が人形のようだと感じる。そして桐生にすべてを打ち明けるように促された榛原は、Ｋの情報を隠し持つＫの娘・真知を守るために、実の娘である奈留を真知の身代わりにしたと語り始めて……!?

タロン要人の会議が行われる黒部（くろべ）の別荘・安曇ヴィラで、メイドとして働くことになった小松崎蘭（こまつざき・ラン）と由里（ゆり）。しかしそこではなぜか由里のテレパシーが使えなくなり、深夜に電話で桐生（きりゅう）へ連絡を取ろうとしたランは、その電話に女中頭の檜ノ原（ひのはら）が出て動揺する。そしてそこにいた黒部の息子・佳央（よしお）に命じられ、彼の不気味な部屋へ行ったランは……!?

会議とは名ばかりのタロン要人の狂乱パーティに、小松崎蘭（こまつざき・ラン）の超能力は爆発寸前まで追いつめられる。その後、鹿沼（かぬま）に鞭で叩かれ続けて“紅い牙”を暴走させたランは、由里（ゆり）の命懸けの説得で自我を取り戻す。そして負傷した由里を抱えて逃げ出したランは、ワイン蔵に隠れていた時、突然現れたイワンから邪魔をするなと警告されるのだが……!?

若者達を中心に大ブームを巻き起こすヘッドホン音楽プレーヤー「レボ」。しかしレボを愛用する学生達の中には、問題行動を起こす者も現れる。そんなレボの危険性を訴えていた電子工学博士・垂水（たるみ）が、殺人犯にでっちあげられ警察に捕まったと知った桐生（きりゅう）は、イワンに拘置所から垂水を連れてきてもらう。一方、スーパースターになったNOVAのコンサート中、ボーカルのソニィことソネットが雷に打たれ……!?

音の麻薬・レボのウラＣＤの密売人パーティに潜入したイワンは、タロンのエスパー８人に取り囲まれる。そしてイワンの窮地を感じ取った小松崎蘭（こまつざき・ラン）は、超能力でＥＳＰシールドを破壊してイワンを救出する。一方、レボの実験研究施設から逃げ出したバードは、再教育されて別人のようになったソネットに対決を挑まれる。その時、体が動かなくなったバードは、ソネットの容赦ない攻撃を受けていき……!?

不良少女に絡まれていたワタルは、突然現れたマスクで顔を隠した学生達が、天誅だと不良少女の首に縄をかけて殺そうとするのを止める。その時、これは正義だと力説する学生達の姿をテレパシーで受け取った小松崎蘭（こまつざき・ラン）は、王翠の三好（みよし）達と同じだと戦慄する。そして浦賀港で水揚げされたタランチュラをタロンが襲撃する前に、タランチュラへ目を醒ますようにテレパシーを送るランだったが……!?

阿蘇での最終決戦で、溶岩のゴーレムに桐生（きりゅう）、由里（ゆり）、ワタルを人質に取られたバードとイワン。一方、タロンの施設を脱出したメレケス博士は、ソネットの戦いを見届けようとヘリで阿蘇に向かう。その後、ソネットを探して阿蘇を飛行するメレケス博士は、溶岩のゴーレムと目を合わせた瞬間、ゴーレムの正体がソネットだと気づいて……!?そして小松崎蘭（こまつざき・ラン）とソネットの最後の戦いは？愛の力が奇跡をおこす完結巻。