飲み会の帰り道、傷を負い道端に座り込んでいた謎のイケメンを保護した白鳥は、その男にめちゃくちゃに抱かれてしまう。翌朝目覚めると、大金だけを残し、男は姿を消していた――。抱いたことへの対価がお金!?と、ふつふつと怒りがこみ上げてきた白鳥は男を探し始める。しかし覚えているのは「お前の熱をよこせ」と獣のように人肌を求める相手の熱と、切羽詰まった吐息だけで…。

乱暴に巴を抱いた男は、朝起きると姿を消していた。机に置かれた大金を返すため男を探していた巴はなんとか相手を見つけ、落ち着いて話をしようと半ば強引に自宅へと連行する。家はなく、寒ささえ凌げれば性別は問わず一夜だけ相手の家で過ごす生活を送っていることを知り、男に自分の家を使えと提案する巴。家に招く＝強制的に抱かれてしまうとわかっていても、寂しそうな目をした男を放っておくことができずにいた。

全が家に帰ってくる＝乱暴に抱かれることだと理解はしていても、どうしても彼の帰りを待ってしまう自分に気付く巴。抱かれたいわけじゃないけれど、いざ行為が始まると気持ちよすぎて自分を保っていられなくなるほど溺れてしまうし、家に来ない日は違う誰かを抱いているかと思うと胸が痛い。それほどまでに巴の中で全の存在は大きくなっていた…。

ずぶ濡れのまま突然巴の家に尋ねて来た全。家に帰ってくる＝セックスをすることが条件ではあったけれど、その日の全はいつもと様子が違い、巴の静止など聞こえていないかのように手酷く抱き潰されてしまった。乱暴な中にも不器用な優しさを感じていた巴は一方的でレイプのようなセックスにどうしようもない悲しみを覚える。それでも巴はもう一度話をしようと全を探し始めるが、その途中で何者かに連れ去られてしまい…？

巴という心地の良い存在は、独りで生き、すべてを力でねじ伏せて来た全にとって不可解で恐ろしかった。巴の熱しかいらない、巴を抱きたい、でも傷つけたくない。初めての感情に迷子の子供のように戸惑う全を見て、巴に愛する意外の選択肢はない。まるで初めてセックスするようにじっくりと体を開かされ、あまりの気持ちよさに善がり、腰が引けてしまう巴だったが、自分の想いが伝わればいいとすべての熱を全に託したのだった。触れ合えば強制的に発情してしまう相互依存のハードラブ、完結！