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蜜会~あなたのすべてを、俺にください~

蜜会~あなたのすべてを、俺にください~

21完結!

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作品のあらすじ
思い出したのは、生まれて初めて女の人を、彼女をきれいだと思った、その時の感情。それから、子供の頃に見たその横顔。彼女は俺の母親の妹、つまり叔母だ。俺の親父に何十年も片思いしていて、忘れる為に一度は他の男と結婚したものの、俺の母親が亡くなってから離婚して、それなのに親父は俺と同い年の若い女と再婚するという、哀れでしつこくて可哀想な人だ。そして今、彼女は、俺の横で親父の結婚式に参列している。見ていられなくて、その場から彼女を攫った。そして抱きしめて、キスをした。なぜ、あんなことをしたのか自分でもわからない。でも、「なぜ」かは問題じゃない。問題なのは、あなたが「返してくれた」ように感じたこと――…。
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    思い出したのは、生まれて初めて女の人を、彼女をきれいだと思った、その時の感情。それから、子供の頃に見たその横顔。彼女は俺の母親の妹、つまり叔母だ。俺の親父に何十年も片思いしていて、忘れる為に一度は他の男と結婚したものの、俺の母親が亡くなってから離婚して、それなのに親父は俺と同い年の若い女と再婚するという、哀れでしつこくて可哀想な人だ。そして今、彼女は、俺の横で親父の結婚式に参列している。見ていられなくて、その場から彼女を攫った。そして抱きしめて、キスをした。なぜ、あんなことをしたのか自分でもわからない。で
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    彩子さんの了解を得ぬまま店に押し掛け、ここに住み込みで働くと宣言した俺。当然拒否されたが、親父にも許可を取っているし既に大学に休学届を出してしまったと言ったら、休学中の半年間だけ置いてくれる事になった。早速その日から働き始め、女受けの良さを遺憾なく発揮し店の売り上げに貢献する俺だったが、ランチタイムも終わろうかという頃に例の男がやって来て…。
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    その夜は彩子さんの夢を見た。まるで13歳の頃に戻った様に、夢精してしまう俺…。翌朝階下に降りると、既に彩子さんが来ていた。昨日あんな事があったのに、いつもと変わらない様子で、野鳥に餌をやったり畑仕事をしたりしている。手伝おうと畑に行くと、髪を結えるゴムを忘れてしまったので、髪を持っていて欲しいと頼まれた。そっと、彩子さんの髪に触れる。持ち上げると、うなじが見える。なんだろう、この気持ち。ドギマギする。童貞かよ。
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    鶴水に掴みかかった俺を、彩子さんは止めた。なんでこんなやつ庇うんだよ…っ!!だけど本当は解っている。俺を守るためだ。奴が帰った後、来客があった。近所の農家の兄妹だ。兄の方は、彩子さんに気があるらしい。そして妹の方は、俺に興味を持ったようだ。妹の方から彩子さんの噂話を色々と聞いた俺は、堪らなくなって遂に、あの日、キスしたことを口にしてしまった。
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    今まで触れずに来た事をついに口にしてしまった。彩子さんは一瞬口ごもったけれど、すぐに元に戻りこう言った。「気にしてない」。それから「むしろごめんね」と。「ごめん」って何。なんでそっちが謝るの?俺がしたかったんだよ。あなたの気持ちなんか考えずに、親父が祝福されている教会の裏で、血の繋がったあなたに、俺がキスしたかったんだ。
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    彩子さんが結婚しないのは今でも親父が好きだから。子供の頃から彩子さんの執念を目の当たりにしてきた。そんな彼女が他の男に靡く事なんて…。ましてや俺に…。
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    物音で彩子さんが目を覚ますと、そこには上半身裸の鶴水がいた。彩子さんの視線に気付き、近づいていく。あ、彩子さんが犯される…!?
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    彩子さんの自宅に泊まる事になった。前の旦那と住んでいた家。その旦那には抱かれていたのか…とか考えてしまう。よく見ると彩子さんが着ている服は男物。あの男の服…?
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    かすかに、ひたいに触れる指先の熱が、髪を払い肌をなぞるのを感じた。目を開けると彩子さんがいて、俺は思わず抱きしめた。夢だったら良かったのに。夢だったら俺の好きにできたのに。
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    「僕が子供の頃から探していた人は、あなただ」その男、鶴水の弟・泰貴は、幼少期この森に迷い込み、彩子さんに助けられた…と言う。だからこの土地の事も自分が悪いようにしない、兄よりも力になる…と。だけど彩子さんは、何故だか鶴水の事を庇った。彩子さん、あんな奴に心を開くなよ。