『グループ・ゼロ』の作品一覧
-
ほんまりう
- 奥田屋酒店の息子・敏夫はある日、町の貸本屋を訪れた。劇画本だけ借りるつもりだったが、見栄で三島由紀夫の小説「美しい星」も借りた。その事を憧れの美少女転校生・高遠美沙子に知られたのをきっかけに、敏夫と美沙子は話をするようになる。二人の事は学校や町で噂になったが、当の敏夫の心にはためらいや恐れがあって…。──海辺の...
-
しもさか保
- 進学率ナンバーワンの地蔵堂学園に七年間留年し、八年目に突入した三人の名物生徒がいた。地蔵堂学園応援団団長・西条大鉄、剣道部主将・山崎平九郎、学園総番長・原田力の三人、通称・ガクラン八年組が織りなす痛快熱血硬派学園浪漫コミック!関東一の高校応援団を決める関東高校応援団祭。より熱意が入る四年連続制覇がかかった地蔵堂...
-
影丸譲也/梶原一騎/メルヴィル
- 19世紀後半、アメリカの捕鯨船団が世界の海洋に進出していた時代。イシュメル少年は見も知らぬ港町で船をおろされ途方に暮れていた。なんとか古ぼけた安宿を探し、そこで「人食い人種」のクイークェグという男に出会う。聞けば彼も乗り込む船を探していることが分かり、イシュメルとクイークェグは一緒に適当な船を探しに出かける。そ...
-
かざま鋭二/梶原一騎
- 紅洋台高校――神奈川きってのラグビー部の名門校――の入学式。同じ中学から紅洋台のラグビー部入部のために進学してきた北小路弘と千石旭は、同じ夢を追いかけている同士であったが、入学早々「今年のラグビー部では、レギュラーの座があと一つしか空いていない」ことを知り、衝撃を受ける。ただ友人としてではなく、これからはライバ...
-
川崎三枝子/藤本義一
- 加納康子、28歳。その妖艶な裸体を晒し巨大なベッドに寝そべりながら、彼女は考えていた。「うちは男の生気を吸い取ってんかもしれへんな……」大阪でホステスをしている康子は、その肉体を武器に何人もの男を惑わせ、溺れさせてきた。しかし本当に愛した男はヤクザの抗争で殺された。彼のことを忘れられないまま金づるのオヤジに抱か...
-
しもさか保
- 急カーブが延々と続く奥多摩湖周辺には、腕に自信のライダーたちが自慢のモンスターマシンにまたがって繰り出してくる。そんなライダーたちを見つけては、マシンを賭けた街道(ストリート)レースを挑む少年が居た。全戦全勝の奥多摩の主、幻の50ccライダーと恐れられたこの少年こそ、型破りの天才ライダー・神風誠である。ある日、...
-
ほんまりう/古山寛
- 明治25年9月、帝国主義はまだ誇り高い言葉として使われてる帝都ロンドンにひとりの日本人青年・熊やん(南方熊楠)が降り立った。その風貌はスラムの住人たちよりもさらにひどく周りから蔑まされていたが、革命騒ぎで別れたキューバ島以来の親友八っつあん(岡本八之助)と会い、自分の穢い部屋に呼び飲み明かす。熊やんの研究は多種...
-
出井州忍
- 戸沢白雲斎の死後、免許皆伝の巻物を携えて上田城主・真田幸村の元へ向かう猿飛(チビデブ)と霧隠(♀)。しかし幸村はひどいド変態で男色だった――! 下ネタ、パロディ、何でもござれ! 前代未聞、ハチャメチャ解釈の真田十勇士お色気ギャグ、開幕です!
-
政岡としや/滝沢解
- 神戸が異様な緊張に包まれていた。警察、政治家、そしてヤクザまでが手を組み、外国人を片っ端から捕まえては甲子園球場に集める……一体これはどういう事態なのか?! それは情報…確かな筋からの情報があったからだった。「外国人マフィアが今日、神戸に紛れ込む」と。一度地下に潜られたら、見つけ出すのは困難。それならば、との水...
-
松森正/関川夏央
- ドイツ第三帝国崩壊前夜に北極点の氷の下を潜航して日本へ向かった2隻のUボートが、アリューション海域に沈んでいるという。その船内には、戦後史の影で神話のように語り継がれてきた第三帝国の隠し財産、ヒットラーの遺産「M資金」が積載されていた…(「南アラスカ海流」)。しがないピアノ調律師の男に付きまとう殺し屋たち…男は...
-
三浦みつる
- 宝条ミカ、職業はフレグランス・デザイナー――調香師。化粧品や食品メーカーなどから依頼を受け香料の調合を研究したり、個人向けの香水(パーソナル・フレグランス)を創香したり、さまざまなエッセンシャル・オイル(植物精油)を用いて心と体を癒す、アロマテラピー(芳香療法)を施したりするのが主な仕事。しかし、その鋭敏すぎる...
-
ほんまりう/関川夏央
- コヨーテが笑ったような顔、と言われる男、不動院民夫。彼は個人で事務所を開いているしがない探偵だ。今日も一人、ウラ若い女が彼を訪ねてきた…どうせいつもの離婚調停だろう? と思いきや、女はいきなり武器を持っているか? と彼に尋ねた。ある男と会ってほしい、その男は彼女の夫を殺した「殺し屋」だ、と。これはよくある依頼と...
-
音彦
- 「痛い…?本当に処女なんだな」知らねぇよ!俺が処女かどうかなんて!!だって昨日まで俺は、男だったんだから…!――俺、伊藤ちひろ。5人組男性アイドルグループ『コンジャンクション』のメンバーだ。リーダーの遼一、ムードメーカーの都、最年少の夏樹、そして一番人気の比優と共に日々、年末歌合戦出場目指して頑張っている。…の...
-
江戸川春泥
- 男子も女子も、ケモまでも。リアリティあふれる描き込みの可愛いロリっ娘、大集合! コアなファンによる待望論と、そのクォリティに比類する驚異的な筆の遅さで伝説となった著者、唯一の単行本、ついに電子コミックス化! 収録作品:「いもおと(フルカラー)」「パンツ忘れました。」「放課後長靴下御子様同盟」「羊の中の猫」「御姉...
-
犬木加奈子
- 「鏡よ鏡…世界で一番美しいのはだーれ?それは私、私に決まっている」ママはいつもそう言って鏡に話かけています。私のママは女優でとても美しいのですが、私の顔をそれに比べてとても醜いのです。そして私の顔を見ただけでママは怒り、私のことを罵り、暴力までふるうのです。なので、私は人に見られないように、いつも一人自分の部屋...
-
松森正/林律雄
- 日暮征二(ひぐれ せいじ)はエアー・ショーの飛行機乗り。かつては海上自衛隊のパイロットだったが、あることがあって除隊し、いまはアメリカのアリゾナ州で観光客相手のエア・ショーでゼロ戦に模したプロペラ機を飛ばして撃墜される役として日々の稼ぎを得る…。離婚した妻への慰謝料の支払いにさえ苦慮する征二の元に、ある日、黒須...
-
佐藤元
- 今日は日曜日、探偵部部長、岸田流星(通称コスモ)たちは、ファミコンのディスクシステムを買いに街へ出ていました。もちろん徹夜で並んで発売日に手に入れます。そして開封し、ディスクシステムの美しいフォルムに見とれるコスモ部長。このアングルが一番格好いいな!と、眺めていたら…。なんとそこにはプラスチック爆弾が…!!?今...
-
山根あおおに
- 大きいおでこが特徴の少年でこちんは、帰宅しおやつを食べようとした所に家庭教師虎平がきて中断された上に、おやつも虎平に食べられてしまう。でこちんは報復に虎平を金槌で殴って気絶させ外へ。虎平はさぼりで寝ていると親に誤解されて家庭教師をクビにされてしまう。でこちんと虎平の町を巻き込む壮絶な戦いがはじまった! 子供世界...
-
松森正/橋本一郎
- テキサスの鷹と呼ばれる特捜検事は、ある日マフィアのアンナから呼び出され、マフィア日本支部の総支配人になってくれと持ち込まれる。億単位の金を貰い引き受けるが、翌日セカンド・ハウスで金のチェックをしていた所を警視庁多国籍犯罪捜査班に踏み込まれてしまった。片付けてアンナに報告し、指定された前進基地に行く鷹は隙を見てア...
-
高岩ヨシヒロ/棟居仁
- 歴史には我々の理解を超えた「何故」が存在する。1990年8月、対立する組織が銃撃戦を繰り広げる毎日の香港で、ある日、浮浪児たちは港の海に浮かぶ謎の人物と遭遇する。彼は持ち前の力と驚異的な瞬時の洞察力と運の力を持ち、カジノ連勝の上に、襲い来るマフィアの銃弾をも寄せ付けなかった。記憶喪失の彼は過去をとりもどす唯一の...
-
湯浅ひとし
- オレの名は椎名竜作。横浜に事務所をかまえる私立探偵だ。一応スピーディな解決がモットーだが実は、先天性特異体質のため火事場のクソ力みたいな超人じみた瞬発力はあるのだが持続力がないという「24時間戦えない」探偵だ。当面の飲み代さえあれば遊んでいたいのに、ダチの妹で押しかけ助手の香緒理とトラブルの種がオレを逃しちゃく...
-
松森正/関川夏央
- 「当時、マンガで現代の鮮やかな断面を切りとることができないか、というのが僕のテーマだった」(関川夏央による巻末掲載文「スポンサーからひとこと」より)。1979~1981年の間に「カスタムコミック」(日本文芸社・刊)に掲載された原作・関川夏央、作画・松森正による短編を収録した作品集。攻撃的な営業戦略で巨大商社の社...
-
岩清水うきゃ
- あてもなく街をフラつく薬のバイヤー・景吾(けいご)。素性の知れないチーマーのボス・ハイジ。そしてホストクラブオーナー・恭一郎(きょういちろう)。俺たちはSEXで愛を知る。携帯の番号は消せてもSEXの記憶は消せない――ドSで乱暴なチーマー・ハイジと優しいホスト・恭一郎の間で気持ちが揺れる景吾。純情な心をビッチな身...
-
淀まま子
- 女の子なら初めてのエッチは一番好きな人と――みんなそう思うよね。つきあい始めて一ヶ月、そろそろかなあって思ってたの……だけど……!? 恋愛とSEXへの憧れと現実、彼と彼女のその想い、気持ちよさと愛情を求める関係の行方……。表題作含む、ティーンズラブの黎明期から活躍する著者が、みずみずしく輝く世代の恋愛と快感を描...
-
山松ゆうきち
- 山松ゆうきち、五十六才、職業・漫画家。仕事が減り大好きなギャンブルにも思うように行けなくなった彼は、ある日、インドには漫画がないと聞いて一念発起!「無いものは売れるに決まっている。インドへ行って漫画本を出すぞおー」と単身インドへ!! 目標はインドで漫画本を作って大儲けすること…だが、言葉が全く分からず、空港から...
-
つげ忠男
- 夜。男が一人、うらぶれた街角で雨宿りをしていた。タバコに火をつける。ふと、いつからそこに居たのか、サングラスを掛けた老人が「火、貸して貰えんかね」と声をかけてきた。無言で並び、タバコをくゆらす二人だったが、男ははたと気づいた。そのサングラスの老人は、かつてこの街で名を轟かした「特攻サブ」その人だ、ということを。...
-
つげ忠男
- 不如意にも拘らず、プロレス雑誌の編集を引き受けてしまった男。仕事の手始めとして、時間の許す限り試合を見て廻るうち、リングに登場しただけでそのレスラーの力量が推し量れるくらいになる。一流レスラーの筋肉には一種殺気のようなものが感じられる。他にも次々と登場する男たちが様々なスタイルのレスリングを繰り広げる様に、子供...
-
つげ忠男
- 暑い夏、息子の浩一と他愛無い話をしていた中、浩一から父さんのように立派になりたいと正面から言われ、草むしりを口実に席を離れてしまう。胃が気になって出社前に寄った病院ではあまり神経質になるなと言われ、会社では夏季休暇をとることを進言された。そんなとき、道でぶつかった事をきっかけに知り合った女性と奇妙な関係になり草...
-
つげ忠男
- ある日一人の男が、川の土手にしゃがみ込み、草の穂の踊りをニ、三時間も眺めてから、得体の知れないその海のような土地にのろのろと踏み入った……別に目的があるわけではなかった……仕方なく…ただ仕方なく、ウソウソと歩きまわるしかなかった人々が、昭和二十四、五年頃にはあふれる程居たのである。男はどこからか集めてきたガラク...
-
つげ忠男
- 製薬会社の工場で働く「僕」は、その仕事を引き受けたのことを後悔していた。もちろん話は先に聞いてはいたのだが…それは、毎日運び込まれてくる胎盤を包丁で切り、金網と重しで血を絞るという、凄惨なものだった。同僚の尾瀬も、流石にこの仕事には呆然としていた。特別手当がつくということで名乗り出てはみたものの…(表題作「無頼...