「君は私の妻になり、跡継ぎとなる子を産む。君の役目だ、一億五千万円分のな」妹とともに施設で育った寿々は、施設の人間から身売りするように言われた妹の身代わりとしてホテルの一室を訪れる。そこで出会った男・篁は、妹を守るため彼を誘惑しようとする寿々にある契約を持ちかけた。それは篁と結婚して跡継ぎを産むこと――。寿々の戸惑う気持ちとは裏腹に、男を知らなかった身体は篁の熱を覚えさせられていく。身体を愛撫する指も、与えられる快楽も、ただ“契約”のためのものなのに……。

篁との契約を結んだ寿々。ふたりの結婚生活にあるものは憧れた温かい家庭ではなく、義務として身体を重ねるだけのもので――…。

慣れないながらも篁との結婚生活を続けている寿々は、彼の意外な一面を知る。篁へ興味を持ち始めたとき、彼についての噂を知って――。

篁からの言葉にショックを受けた寿々は、疲労もあってか体調を崩してしまう。夢うつつな中、誰かが優しく触れたのを感じるけれど――…。

帰宅した篁に強引に押し倒された寿々――。いつもと違うカレの様子に戸惑いながらも、じっくり愛撫された身体は反応してしまい……。

落馬した寿々をかばい、怪我をしてしまった篁―…。彼への罪悪感に寿々が苦しんでいるときに、千尋が篁へと近付いてきて……！？

寿々にとって篁はすべてを持っている人だった。けれど過去を語った時の篁の表情が、それまでとは違った彼の姿を寿々に見せて…。

もしここから出て行ったら…そんな気持ちで篁邸の門まで来た寿々。迷いながら門に手をかけると、何故か鍵がかかっていなくて…。

屋敷から連れ去られ、薮内と再会した寿々――。「味見してやる」と薮内が寿々を押し倒したとき、目の前に篁があらわれて―……。

さまざまなことを乗り越えて、少しだけ近付いた篁と寿々のふたりの距離――。　契約で結ばれた、ふたりの愛の行く末は―……？！