『マンガの金字塔』のコミック一覧

かざま鋭二/堀井ひろし/高橋三千綱
黎明学園に新任教師として赴任した岬浩太郎は、とぼけた外見ながら実はかつて大学野球で活躍した神宮のヒーロー。学園内を案内されている最中、同好会から部に昇格したばかりだという野球部の練習中のグラウンドを通りかかった浩太郎は、ある生徒が投げたボールに目を引かれる。その生徒・北村大志は生活態度にやや難ありの問題児だが、...
山根あおおに
大きいおでこが特徴の少年でこちんは、帰宅しおやつを食べようとした所に家庭教師虎平がきて中断された上に、おやつも虎平に食べられてしまう。でこちんは報復に虎平を金槌で殴って気絶させ外へ。虎平はさぼりで寝ていると親に誤解されて家庭教師をクビにされてしまう。でこちんと虎平の町を巻き込む壮絶な戦いがはじまった! 子供世界...
松森正/橋本一郎
テキサスの鷹と呼ばれる特捜検事は、ある日マフィアのアンナから呼び出され、マフィア日本支部の総支配人になってくれと持ち込まれる。億単位の金を貰い引き受けるが、翌日セカンド・ハウスで金のチェックをしていた所を警視庁多国籍犯罪捜査班に踏み込まれてしまった。片付けてアンナに報告し、指定された前進基地に行く鷹は隙を見てア...
高岩ヨシヒロ/棟居仁
歴史には我々の理解を超えた「何故」が存在する。1990年8月、対立する組織が銃撃戦を繰り広げる毎日の香港で、ある日、浮浪児たちは港の海に浮かぶ謎の人物と遭遇する。彼は持ち前の力と驚異的な瞬時の洞察力と運の力を持ち、カジノ連勝の上に、襲い来るマフィアの銃弾をも寄せ付けなかった。記憶喪失の彼は過去をとりもどす唯一の...
湯浅ひとし
オレの名は椎名竜作。横浜に事務所をかまえる私立探偵だ。一応スピーディな解決がモットーだが実は、先天性特異体質のため火事場のクソ力みたいな超人じみた瞬発力はあるのだが持続力がないという「24時間戦えない」探偵だ。当面の飲み代さえあれば遊んでいたいのに、ダチの妹で押しかけ助手の香緒理とトラブルの種がオレを逃しちゃく...
松森正/関川夏央
「当時、マンガで現代の鮮やかな断面を切りとることができないか、というのが僕のテーマだった」(関川夏央による巻末掲載文「スポンサーからひとこと」より)。1979~1981年の間に「カスタムコミック」(日本文芸社・刊)に掲載された原作・関川夏央、作画・松森正による短編を収録した作品集。攻撃的な営業戦略で巨大商社の社...
山松ゆうきち
山松ゆうきち、五十六才、職業・漫画家。仕事が減り大好きなギャンブルにも思うように行けなくなった彼は、ある日、インドには漫画がないと聞いて一念発起!「無いものは売れるに決まっている。インドへ行って漫画本を出すぞおー」と単身インドへ!! 目標はインドで漫画本を作って大儲けすること…だが、言葉が全く分からず、空港から...
つげ忠男
夜。男が一人、うらぶれた街角で雨宿りをしていた。タバコに火をつける。ふと、いつからそこに居たのか、サングラスを掛けた老人が「火、貸して貰えんかね」と声をかけてきた。無言で並び、タバコをくゆらす二人だったが、男ははたと気づいた。そのサングラスの老人は、かつてこの街で名を轟かした「特攻サブ」その人だ、ということを。...
つげ忠男
不如意にも拘らず、プロレス雑誌の編集を引き受けてしまった男。仕事の手始めとして、時間の許す限り試合を見て廻るうち、リングに登場しただけでそのレスラーの力量が推し量れるくらいになる。一流レスラーの筋肉には一種殺気のようなものが感じられる。他にも次々と登場する男たちが様々なスタイルのレスリングを繰り広げる様に、子供...
つげ忠男
暑い夏、息子の浩一と他愛無い話をしていた中、浩一から父さんのように立派になりたいと正面から言われ、草むしりを口実に席を離れてしまう。胃が気になって出社前に寄った病院ではあまり神経質になるなと言われ、会社では夏季休暇をとることを進言された。そんなとき、道でぶつかった事をきっかけに知り合った女性と奇妙な関係になり草...
つげ忠男
ある日一人の男が、川の土手にしゃがみ込み、草の穂の踊りをニ、三時間も眺めてから、得体の知れないその海のような土地にのろのろと踏み入った……別に目的があるわけではなかった……仕方なく…ただ仕方なく、ウソウソと歩きまわるしかなかった人々が、昭和二十四、五年頃にはあふれる程居たのである。男はどこからか集めてきたガラク...
つげ忠男
製薬会社の工場で働く「僕」は、その仕事を引き受けたのことを後悔していた。もちろん話は先に聞いてはいたのだが…それは、毎日運び込まれてくる胎盤を包丁で切り、金網と重しで血を絞るという、凄惨なものだった。同僚の尾瀬も、流石にこの仕事には呆然としていた。特別手当がつくということで名乗り出てはみたものの…(表題作「無頼...
藤みき生/大沼朔(シナリオ)
小さな出版社に勤めるタベさんはその朝もいつもの平凡な朝であるはずだった。だが、その日の朝は妻から離婚届けを出されていた。その話は昨夜されていたというが、酒に酔っていたタベさんは覚えていない。何故なのか聞き出したかったが今日は朝から仕事で中華飯店で満漢全席の取材があって家を出なければならなかった。取材先で出された...
佐藤元
僕がこの村を選んだ理由は、卒論のテーマである不知火(しらぬい)がよく見られると聞いたからだ。不知火とは、特に有明海で見られる光の異常屈折現象のことで、海上の漁船の漁火が無数の明滅する光になったり、横に広がったして怪火に見える。そして偶然僕は彼女に出会った。病弱だが美しい少女、香奈との儚く切ないラブストーリーを描...
つげ忠男
生活、人生、心を、深く静かに、リアルに描き続けて来たカルト漫画家による作品集。――蝉の声が弱々しくなって来た夏の終わり頃、初老の男が妻を散歩に誘う。行き先は、彼が気に入り、大切にしている場所だった。妻は不思議に感じていた。長年連れ添って来て、散歩に誘われる事などなかったからだ。彼女は(ああ、これで終わる……)と...
つげ忠男
肌に密着するような生々しい現実感と幻想世界。精神にダイレクトに伝わる空気で戦後日本社会で生活し葛藤する心、風景、人生を深く静かに描くカルト漫画家による作品集。――京成線T駅を中心に周囲二00米程のはんか街を、殊に取囲む様に小さな工場がある。柄の悪い連中が屯ろする街。そこで初老の中年と青年の二人は…(「雨季(一)...
政岡としや/富田祐弘
仕事と恋人を一度に失った哀れな男が、ひょんな事からプロの詐欺師に!?二双商事に勤める犬丸鋭人はある日突然上司からクビを言い渡され、自暴自棄になり入ったパチンコ店ではペテンに引っ掛かり、挙句の果てには信頼していた元同僚に恋人を奪われ…。人生に絶望し電車に身を投げようとした鋭人は間一髪、関西弁の謎の青年・サブに救わ...
わたべ淳
女の子が群がるモテモテ男子・本橋渉のうらやまし過ぎる日常! 渉をめぐる女の子達のバトルロイヤルの行方は…!? ──女の子からキスをされ、顔にたくさんの口紅をつけられた渉は帰宅するなり風呂場に直行した。ところが脱衣所に裸の女の子が!? 彼女は十年ぶりにアメリカから帰国した幼なじみ・千恵理だったのだ。千恵理は翌日、...
小野新二
超美少女の桜田桃子は学園のアイドル。「桃子の純潔を守る会!」というファンクラブまであるほどだ。その会のリーダー・藤堂圭一は桃子を女神として崇めているが、幼なじみの女の子に好意を持たれてもいて、本気か冗談か、大胆な誘惑までされていた。そんなある日の事、桃子についての残念な噂が。彼女が清純だというのは、男子達の幻想...
つげ忠男
「狭い路地が無数にあり、露地には怪しげな家が建ち並び…小便くさい…」そんな、元は赤線だった名残が今でもそこここに漂う街を舞台に、まともな仕事に就けないチンピラや売春婦、低賃金にあえぐ工員など、底辺から抜け出せない男と女の絶望的な日々を描いた短編集。兄である劇画作家・つげ義春とならんで「劇画の名手」と称されたつげ...
わたべ淳
超弱い女子プロレスラー・ユウ山崎のファイトと青春、成長を描く!──デビューして三ヶ月、初めて故郷での試合に臨むユウ山崎は六十連敗を喫し、控室で気を失っていた。その時、彼女は夢を見た。それは、プロレスラーを目指すため上京する日の思い出。駅のホームでクラスメイトの男子・山本君から渡された手紙に『君が好きだ』と書いて...
つげ忠男
「ガロ」にて多く漫画を発表。コアなファンを持つ伝説の作家による短編集。全体に漂う重く、しかし静謐な空気感が心に深く沁みる。――引っ越しをした僕は、近くに「きなこ屋」との看板を掲げた駄菓子屋を見つける。店の前にはいつもばあさんがいて、やがて僕とばあさんは顔見知りになった。人から聞いた話では、店は元はといえばきなこ...
つげ忠男
作品から漂う静けさ、哀しみ。釣り人や漫画家、会社員等、生活者の日常を独特の感性で描き出した短篇集。――とある中年サラリーマンが、世の中に不満を持っていた。空き缶をポイ捨てする人もいるし、信号無視をする人もいる。家では息子や娘が生意気になり、テレビを点けても下らない番組しかやっていない。寝床に入れば明日の仕事の事...
小野双葉/稲村進
妊娠中の妻が好んで聴くのは、ロックバンド「OZONE(オゾン)」のCDだった。胎教にはクラシックのほうが良いのでは、などと言いながらも、夫のジローもいつしかOZONEファンに。そんな中、妻が「あたし……この子産みたくない」 マタニティブルー、ノイローゼとして取り合わないジロー。そうして過ごす日常の中で、ついに妻...
小野双葉
「オレがほしいのは……君の若さと才能だけだ」ロック界の帝王・内藤龍也(ないとうりゅうや)の事務所、オセロ・プロダクションにスカウトされた隆臣(たかおみ)。そんな時、同じようにオセロ・プロに声をかけられてから消息不明となったバンドマンの噂を聞くが――? 人気シリーズ『邪悪のジャック』でおなじみの著者により、端正な...
政岡としや/安部譲二
少年刑務所出身の松田天はとあるコーヒー屋に腕貸しの広告をはって3日めになるものの、依頼がなく困っていた。そんなとき、ストーカー男に困っているというべっぴんな女性から依頼が来る。相手は自分の嫌いな裁判官ときき、恨みのある天は大いに燃える。周りはこの依頼者には裏がありそうで怪しいと言うが、天は「先に頼んできたほうの...
北見けんいち/おだ辰夫/さかこし憲周
1993年に、福井県丸岡町の町おこしとして始まった、手紙のコンクール『一筆啓上賞』。本書は、このコンクールの第一回目となった『一筆啓上 日本一短い「母」への手紙』(大巧社/角川文庫)に収録されている、わずか数行の手紙文をもとに、西ゆうじ氏が、新たな物語を創作し、それを最高の漫画家たちによって、コミック化したもの...
松森正/関川夏央
「人間は自分の首の上に落ちてくるギロチンの歯を磨いていただけだったのだ」(「五月の晴れた日」)。原作・関川夏央、作画・松森正のコンビによって『地球最後の日』をテーマに描かれた短編4作品を収録した傑作作品集。作家、関川夏央ならではのハードボイルドなセリフやエッセンスを随所に散りばめながら、核戦争による放射能汚染や...
千葉潔和
魑魅魍魎の蠢く卓上に魔性の女が舞い降りる!?彼女の名は沙耶!!対立する暴力団をバックにつけた大手開発事業団の間で行われる麻雀勝負、掛け金は開発予定地となった工場跡地。何百億という金が動き莫大な利益を生む土地を賭けた命がけの勝負に代打ちとして現れた沙耶。彼女が放つ魔性の一打は相手のすべてを喰らい、勝利を貪りつくす...
谷間夢路
目は私たちにとって大切なものです。でも、普段はそのありがたみをあまり感じていません。人間は自分の目で見たものしか信じません。それは自分の目はウソを言わないからです。私、最近目がちょっと変なので、病院通いしています。担当の先生は若くてカッコ良くて優しいんです。先生に車で送ってもらえることになり、喜んでいたのですが...
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